シンエイ通信
シンエイ通信【平成29年8月31日作成 93号】
- 2017.08.31 | シンエイ通信
■帝国データバンク景気動向調査(全国)が発表されました 帝国データバンクは7月の景気動向調査を発表しました。 これは、全国2万社を超える企業を対象に景況感の調査を行うものとして、毎月公表されています。 調査結果は景気動向指数(DI)で示され、「50」を超えると景気が良いと判断されます。 7月のDIは、前月比0.8ポイント増の47.6と2カ月連続で改善し、消費増税直前の2014年3月以来の高水準となりました。 景気を押上げだ要因としては、東京オリンピック・パラリンピック関連工事や大規模開発に加え、インフラ整備などを含む公共工事や大型物流拠点、ホテルの建設など旺盛な建築投資に起因しているとのことです。 また、猛暑により冷暖房工事の需要が上向いたほか、熊本地震をはじめとした自然災害からの復旧・復興工事も建設、建材関連に波及したとしています。 |
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■建設経済モデルによる建設投資の見通しが発表されました
建設経済研究所及び経済調査会はこのほど、需要動向や金利、景気の動きなどを踏まえて建設投資の見通しを示すレポート「建設経済モデルによる建設投資の見通し」を発表しました。 新設住宅着工戸数については、2017年度は対前年度比1.3%減の96.2万戸、2018年度は対前年度で横ばいとなる96.2万戸との予測が示されました。 2017年度の見通しの内訳としては、持ち家が29.4万戸(前年度比0.8%増)、貸家が41.4万戸(同3.0%減)、分譲住宅については戸建が13.7万戸(同2.0%増)、マンション・長屋などが11.0万戸(4.0%減)となっています 持ち家と分譲戸建住宅については、住宅ローンの低金利を背景に好調さを維持すると予測しています。 2018年度については、持ち家と分譲戸建住宅は低金利政策の継続や、2019年に予定されている消費税増税の駆け込みから増加が見込まれるとしています。 |
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■JSHI公認ホームインスペクター資格試験が開催されます
既存住宅(木造一戸建て、マンション区分所有者向け)の流通にかかわる住宅の状態を診断するために必要な、建物と不動産流通の知識と、診断のための検査方法、報告書作成、ホームインスペクターとしての振る舞いなどについて、実務に支障をきたさない一定の知識や見識があるかどうかが問われます。 受験資格は年齢、学歴、取得資格を問いません。ホームインスペクションについて学びたい人であれば、誰でも受験できるとの事。 試験内容は、 ・住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること
(建築基準法、建築士法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、2017年4月1日現在で施行されている法令に準拠) ・主に木造住宅、マンションの構造部材等の名称に関すること ・住宅の給排水、衛生、空調、電気設備などに関する呼称や一般的な仕様に関すること ・木造住宅、マンションの施工に関すること ・木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること ・調査・診断方法に関すること ・マンションの管理に関すること ・報告書の作成に関すること ・一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること ・業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること となっています。 試験日は2017年11月12日(日) 午後1時~2時30分 |
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■ZEH支援事業の公募期間を延長 経済産業省は本年度のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業の公募に関して、当初8月18日締め切りの四次公募までとしていた公募期間を延長しました。 9月20日締め切りの八次公募まで実施する予定に変更しました。一~三次までの申請状況等を踏まえての措置となります。本年度は当初、一次公募で3700件程度、四次までの合計で9700件程度の補助件数を見込んでいましたが、三次までの公募を締め切った段階で申請件数が予定を大幅に下回っており、申請は事業者側からの取り下げを除いてすべて採択されている状況となっています。 これはZEHビルダーのうち2016年度に目標達成した割合が約24%に止まっているこという実情もあり、また、再エネの発電コストの低下に伴い、売電だけでなく、再エネの“自家消費”という視点も併せて、ロードマップの見直し等の検討を進めるべきではないでしょうか? |
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■CLTやBP材での木造大空間
最近話題に上るCLT(Cross Laminated Timber)やBP材(Binding Piling)は木造の大空間建築等に用いられていますが、これらにはどんな特徴があるのでしょうか? ■CLT(Cross Laminated Timber) ひき板を 並べた層を、板の繊維方向が層ごとに直交するよう に重ねて接着した大判のパネルです。
1990年代 からオーストリアを中心として発展してきた新しい木質構造用材料です。ヨーロッパでは、10階建の高層マンションや大型商業施設の建設実績があります。
日本でも2013年にJAS(日本農林規格)が制定され、CLTの建築基準関連告示が2016年に施行されたことで、一般利用への道が開けました。
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