|
■帝国データバンク景気動向調査(全国)が発表されました
帝国データバンクは7月の景気動向調査を発表しました。
これは、全国2万社を超える企業を対象に景況感の調査を行うものとして、毎月公表されています。
調査結果は景気動向指数(DI)で示され、「50」を超えると景気が良いと判断されます。
7月のDIは、前月比0.8ポイント増の47.6と2カ月連続で改善し、消費増税直前の2014年3月以来の高水準となりました。
景気を押上げだ要因としては、東京オリンピック・パラリンピック関連工事や大規模開発に加え、インフラ整備などを含む公共工事や大型物流拠点、ホテルの建設など旺盛な建築投資に起因しているとのことです。
また、猛暑により冷暖房工事の需要が上向いたほか、熊本地震をはじめとした自然災害からの復旧・復興工事も建設、建材関連に波及したとしています。
|
九州でのDI=49.4(前月比0.5ポイント増)は2カ月ぶりに改善、県別では「沖縄」「熊本」など5県が、業界別では『不動産』『製造』など5業界がそれぞれ改善しました。
「熊本」は前月比2.1ポイント増の57.6と2カ月ぶりに改善、2カ月前の過去最高値と並びました。景気判断の基準となる50.0を10カ月連続で上回っており、好調を維持しています。
「熊本地震の復興工事が好調」(建設)、「熊本地震の影響で土地売買が好調」(不動産)、「熊本地震関連の業務が好調」(サービス)など熊本地震からの復旧にともなう特需により、総体的な景況感は良好な業界が多くなっています。
一部では人手不足の深刻化により、営業活動に影響がでていますが、今後もしばらくは震災復興需要が続くため、景況感は高水準で推移すると見られるとのことです。
|
■建設経済モデルによる建設投資の見通しが発表されました
建設経済研究所及び経済調査会はこのほど、需要動向や金利、景気の動きなどを踏まえて建設投資の見通しを示すレポート「建設経済モデルによる建設投資の見通し」を発表しました。
新設住宅着工戸数については、2017年度は対前年度比1.3%減の96.2万戸、2018年度は対前年度で横ばいとなる96.2万戸との予測が示されました。
2017年度の見通しの内訳としては、持ち家が29.4万戸(前年度比0.8%増)、貸家が41.4万戸(同3.0%減)、分譲住宅については戸建が13.7万戸(同2.0%増)、マンション・長屋などが11.0万戸(4.0%減)となっています
持ち家と分譲戸建住宅については、住宅ローンの低金利を背景に好調さを維持すると予測しています。
2018年度については、持ち家と分譲戸建住宅は低金利政策の継続や、2019年に予定されている消費税増税の駆け込みから増加が見込まれるとしています。
|
|
■太陽光発電メーカーシェアランキングを発表されました
月刊スマートハウスが、2016年度の太陽光発電パネル出荷量を調査し、太陽光発電メーカーシェアランキングを発表しました。
住宅全体のシェアでは、2015年度はパナソニックがシェア1位でしたが、2016年度は前年3位だったシャープがシェアを伸ばして、パナソニックと同率1位になりました。一時、信用不安が広がっていたシャープが、台湾企業の鴻海精密工業の傘下に入ることが決まったことで信用不安がなくなり、しかも鴻海流の経営改革の効果が出たとの分析です。
|
■2016年は既築市場よりも新築市場が広がりを見せる
住宅用太陽光発電といえば、既築住宅が中心でしたが、2016年度は既築住宅が6割を切り、新築住宅の割合が増えました。
2015年度の既築市場は1,220MWでしたが、2016年度は767MWと、なんと37%も市場が落ち込んでいます。また2015年度の新築市場は550MWでしたが、2016年度は564MWと微増した形です。
特に注目なのが、ソーラーフロンティアです。2015年度はシェア11%でしたが、2016年度は16%と、一気に5%も伸ばしています。
|
■JSHI公認ホームインスペクター資格試験が開催されます
既存住宅(木造一戸建て、マンション区分所有者向け)の流通にかかわる住宅の状態を診断するために必要な、建物と不動産流通の知識と、診断のための検査方法、報告書作成、ホームインスペクターとしての振る舞いなどについて、実務に支障をきたさない一定の知識や見識があるかどうかが問われます。
受験資格は年齢、学歴、取得資格を問いません。ホームインスペクションについて学びたい人であれば、誰でも受験できるとの事。
試験内容は、
・住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること
(建築基準法、建築士法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、2017年4月1日現在で施行されている法令に準拠)
・主に木造住宅、マンションの構造部材等の名称に関すること
・住宅の給排水、衛生、空調、電気設備などに関する呼称や一般的な仕様に関すること
・木造住宅、マンションの施工に関すること
・木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること
・調査・診断方法に関すること
・マンションの管理に関すること
・報告書の作成に関すること
・一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること
・業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること
となっています。
試験日は2017年11月12日(日) 午後1時~2時30分
会場は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の全国7会場で同日実施
申し込み締め切りは~9月15日(金)
※事前の指定口座への銀行振り込みが必要です。(遅延した場合は受け付け不可)
申し込みは以下から
https://www.jshi.org/industry/
|
■ZEH支援事業の公募期間を延長
経済産業省は本年度のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業の公募に関して、当初8月18日締め切りの四次公募までとしていた公募期間を延長しました。
当初予定していた四次公募のスケジュールを変更し、五次公募~八次公募を設けて実施いたします。
9月20日締め切りの八次公募まで実施する予定に変更しました。一~三次までの申請状況等を踏まえての措置となります。本年度は当初、一次公募で3700件程度、四次までの合計で9700件程度の補助件数を見込んでいましたが、三次までの公募を締め切った段階で申請件数が予定を大幅に下回っており、申請は事業者側からの取り下げを除いてすべて採択されている状況となっています。
これはZEHビルダーのうち2016年度に目標達成した割合が約24%に止まっているこという実情もあり、また、再エネの発電コストの低下に伴い、売電だけでなく、再エネの“自家消費”という視点も併せて、ロードマップの見直し等の検討を進めるべきではないでしょうか?
公募のスケジュールは以下をご参照ください。
https://sii.or.jp/zeh29/
|
■CLTやBP材での木造大空間
最近話題に上るCLT(Cross Laminated Timber)やBP材(Binding Piling)は木造の大空間建築等に用いられていますが、これらにはどんな特徴があるのでしょうか?
■CLT(Cross Laminated Timber)
ひき板を 並べた層を、板の繊維方向が層ごとに直交するよう に重ねて接着した大判のパネルです。
1990年代 からオーストリアを中心として発展してきた新しい木質構造用材料です。ヨーロッパでは、10階建の高層マンションや大型商業施設の建設実績があります。
日本でも2013年にJAS(日本農林規格)が制定され、CLTの建築基準関連告示が2016年に施行されたことで、一般利用への道が開けました。
|
■BP材(Binding Piling)
杉や桧の製材をエポキシ樹脂で圧着し、束ねる(Binding)・重ねる(Piling)という手順を経て出来上がったものが“木質複合軸材料”がBP材です。
集成材は製造に時間がかかりますが、BP材は製材さえあればそれをエポキシ樹脂で圧着・養生するだけなので仕上がりがスピーディー。さらに断面が大きくなった分、強度も大幅に向上しています。2~5段重ねが基準の段数となります。
杉BP材と桧BP材は、桧BP材の方がヤング係数が高く、広いスパンでの利用が可能となります。
|
今後はこれらの複合素材で新しい木造建築や中層以上の木造建築がどんどん増えていくことと思います。
|
■ZEHの家は年間約16万円以上の光熱費削減!
資源エネルギー庁によるとZEHの家は年間16万円以上の光熱費の削減が出来るとのことです。
|
つまり、安く見積もって年間15万円としても、ZEHの家とそうでない家は35年で考えると525万円差がつくということです。
しかし、これは電気代が上がらないという前提の計算でしかありません。
電気代は
基本料金+従量電力料金+燃料費調整金+再エネ賦課金
で構成されています。
ここで注意したいのは、燃料費調整金と再エネ賦課金です。
燃料費調整金は言葉通り、燃料を輸入するときの単価に対しての調整金で、価格がが安ければマイナス、高くなればプラスとなります。
固定価格買取制度にかかる費用負担は、電気料金に上乗せされます。その上乗せされる金額のことを、再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、再エネ賦課金)といいます。
|
表を見てわかるとおり、「再エネ賦課金」はわずか 6年間で12倍になっています。しかも結構な金額のはずなのに値上がりする際のアナウンスも無い非常に厄介な代物です。
反対に、調達価格について、太陽光に関しては年々下がっており31年度には24円に下がることが既に決定しています。
以上のことから考えられるのは、これから先の電気料金は下がらない方向にあると言うことです。
これらのエネルギー事情を元に考えると、私たちは、お客様にZEHについて、丁寧に説明することが重要になってくるのではないでしょうか?
いよいよ2019年から太陽光買取の一番最初の契約が10年を迎える契約が発生します。この後の買取価格は11円になると言われています。これからのZEHは創った電気を売るのではなく、効率よく使い購入する電気を少なくすることに主眼を置くべきではないでしょうか?
(一社)日本建材・住宅設備産業協会が非常にわかり易い「ZEHの作り方」という冊子を公開しています。
是非ダウンロードして読んでみてください。今回はQRコードも添付しますのでスマホでもお読み頂けます。
http://www.kensankyo.org/download/
|