シミックヘルスケアは2020年5月、耳たぶ表面温度のセンシング技術により、建築現場での熱中症を予防するシステム「ロブセンス」の販売を始める。受注期間は11月26日〜2020年4月30日まで。
東北大学との共同研究から派生した特許技術活用の「暑熱ストレス計測システム」。
これまでの実証試験によると、外気温と暑熱環境下における各人の身体ストレスは必ずしも相関せず、熱中症リスクは個人差が大きいことが確認されている。つまり、外気温のみを基準とした対策では熱中症を防ぎきれないのだという。
今回製品化した「ロブセンス」は、熱中症リスクに関連する外気温や湿度、脳の温度上昇に相関する耳たぶ温度などの計測データをもとに、独自のアルゴリズムにより、熱中症リスクが高まった人にアラームで通知するもの。
このアラーム機能により、各人にとって適切なタイミングでの熱中症予防対策の指導が可能となり、現場の安全管理体制の強化が図れるとする。
システムは、センサー内蔵の「イヤークリップ」と「制御ボックス」で構成。作業者自身のヘルメット等に制御ボックスを取り付け、耳たぶをイヤークリップではさむとシステムが起動、計測を始める。
現場監督は、専用アプリを使って作業者全員の暑熱環境下における身体ストレス状況を一覧で確認することできる。