お知らせ
シンエイ通信【令和8年5月1日作成 197号】
シンエイ通信【令和8年5月1日作成 197号】
◇九州木材商況
九州・沖縄8県の2月の新設住宅着工戸数は6064戸で前年同月比22.5%減だった。
プレカット工場では、2月は特に受注が少なかった。九州内の有力プレカット工場でも加工能力に対し稼働が7割ほどになるなど厳しい状況が続いた。3月からは受注が徐々に増えたものの、前年同月を下回っている。
製材所は、製材コストや運送費の上昇などがら製品価格の引き上げを唱えており、一部市売問屋では杉KD製品が強含んでいる。値上げ幅はメーカーにもよるが、ほとんどの商品を一律で値上げするメーカーもある。
ただ、プレカット工場などは製品在庫があることから、値上げ交渉にはやや消極的だ。
桧製品は着工減の影響で土台が動かず、引き合いは弱い。桧土台の荷動きは鈍く、A・B品ともに弱基調。
杉原木は製材所のほか輸出、バイオマスなどでも引き合いがあり、大径材を中心に価格は安定している。
土台など桧製品の荷動きが鈍いことが影響している。品木価格はやや弱含んでおり、一部地域では4メートル土台適寸丸太が2万円(市場渡し立法㍍)を割っている。
【国産構造材】
杉製品値上げ
製材コストや輸送費の上昇を受け、一部製材所が杉製品の値上げを唱えている。2月ごろから徐々に値上げしたメーカーもあれば、4月から値上げに踏み切ったメーカーもある。おおよそ2000~3000円(立法㍍)の値上げを顧客に案内している。一方、桧製品は住宅着工戸数の減少により土台の荷動きが鈍く、やや供給過多になっている。桧土台はA・B品共にプレカット工場や販売店からの引き合いは弱い。
【国産羽柄材】
杉間柱に引き合い
杉KD間柱の製品価格は強含んでいる。製材所はコスト上昇などを理由に値上げを唱えている。一部市売問屋は「2月ごろから徐々に指し値が上がってきており、1000~2000円(立法㍍)ほど値上げしたメーカーも多い」と話す。メーカーによって上げ幅はさまざまで、間柱や小割など一部製品を値上げしたメーカーがある一方、ほとんどの製品を一律で値上げしたメーカーもある。今後も製品価格が上昇することを見込んだ販売店などから引き合いがあり、杉間柱や4㍍小割の引き合いは強い。
【外材】
さらなるコスト高
外材製品は全般に強基調。「米松最大手メーカー、欧州材構造用集成材メーカーなどが値上げを打ち出したが、円安やイラン情勢などで各種コストは上昇するばかりで、もう一段の値上げが必要になっている。国産材製品でも集成材の接着剤やトラック運賃などは課題だが、国産材での代替の流れはつよまりそう。
プレカット工場は当用買いが中心で、先行きを懸念した在庫補充などはまだ見られない。
【集成材】
国内産に強含み
3月から国内集成材メーカーが一斉に値上げ姿勢を強めたことで、国内産Rウッド・Wウッド構造用集成材は、4月にかけて前月比3000円(立法㍍)程度の値上げが乗ってきた。
昨夏から続く欧州産ラミナのコスト高や接着剤の上昇分を一定程度、製品価格へ転嫁できた形だ。
ただ、ホルムズ海峡の事実上封鎖の影響で、今後、接着剤やラミナ、梱包材、トラック運賃などに値上がりの可能性が浮上している。そのため、国内集成材メーカーでは、早くも次のコスト転嫁のタイミングを模索する動きも見られる。
欧州産地との2026年第2・四半期契約分の交渉は、4月上旬にRウッド・Wウッド構造用集成材の成約がおおむねまとまった。産地価格は前回の第1・四半期契約分からほぼ横ばいの420ユーロ前後が大勢となった模様。ただ、一部品目は上値にへ偏る傾向も見られ、25年第4・四半期契約分から緩んだ産地価格に下げ止まり感が浮上した。産地側の売り気と日本側の買い気が双方とも鈍かったため、成約量は第1・四半期契約分に続き低水準となったようだ。
【合板・建材】
様子見姿勢強く
針葉樹構造用合板の荷動きは横ばい。全国各地でメーカーから値上げが打ち出されているなか、買い方は一定の受け入れはやむなしという構え。ただ、イラン情勢で接着剤などを含めて供給への不安が出ているなかでも、特に在庫を積み増すような動きは見られない。住宅需要が低調に推移するなか、もうしばらくは様子見姿勢という声だ。
◇建材商況(石油由来の資材不足 深刻な状況)
中東情勢の混乱による原材料不足の影響が深刻化してきた。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖による原油やナフサの供給不安から、石油関連製品の値上げ、販売制限が相次ぐ。特に建築資材で目立ち、塗料の希釈に使うシンナー不足で住宅建設やリフォーム工事が止まる事態も。政府は「流通の目詰まり解消」で事態の打開を図るとしているが、改善は見通せない。
死活問題「石油由来の資材の発注を受け付けない状況になっている。手に入っても価格が2、3倍に高騰しており死活問題だ」全国の建設塗装業者でつくる日本塗装工業会は14日に緊急記者会見し、窮状を訴えた。政府に対し、シンナーや塗料が工事業者まで行き渡るよう要望書を提出し、事態の改善を求めた。
同会が全国の会員企業に行ったアンケートでは、シンナーについて計97%の企業が「手に入らない」「数量制限がある」と回答。マンションの大規模修繕工事の延期も各地で起きているという。
赤沢亮正経済産業省は14日の閣議後会見で、シンナーの流通に目詰まりが発生しているとして、溶剤メーカーに生産を抑えないよう要請したと明らかにした。
政府は「シンナー原料となるトルエンやキシレンの供給は継続している」と強調するが、溶剤メーカーからは「原材料が不足しており、従前通りに生産するのは不可能だ」との声が上がる。トルエンなどを生産する化学大手はナフサの供給不安から工場の稼働率を落としている。他に輸入に依存している原材料もあり、政府の思惑通りに進むのは難しい情勢だ。
断熱材供給不安が噴出
ホルムズ海峡の事実上の封鎖で、断熱材には大きな混乱が生じている。各メーカーは供給を安定化させるため、新規の受注や見積りを停止している。原材料の供給は不透明感が強いものの、6月以降の販売が苦しくなるとの見方が強い。押し出し方ポリスチレンフォーム(xps)は、メーカー3社とも製品価格を40%引き上げた。供給動向は不安定で、「納期がこれまでの倍掛かる様になっている」と話す販売店もある。XPSは床下断熱で多く使用されるため、販売店や工務店は他素材での代替を検討している。
フェノールフォームは、旭化成建材がネオマフォームの3×10判とメーター判、ネオマゼウスの生産を停止した。業界に与える打撃は大きく、特にパネル工法を手掛ける事業者は「5月以降の仕事が出来ない」と話す。
グラスウールは現時点で供給不安こそないが、副資材が入手しづらい。メーカーは「裸品グラスウールを供給したいが、可変調湿フィルムがない」と話す。生産コストはじりじり上昇しており、値上げの可能性が高い。
石膏ボード供給問題なし
石膏ボードの3月の販売量は前年同月比微減。3月はメーカーが決算のため木建ルートの販売店に在庫を押し込んだものの、販売量は伸び悩んだ。一方、住宅会社向けは分譲ビルダーが堅調で、前月並みの販売量だった。工事向けの納材は落ち込みが続いている。特に首都圏では大規模な再開発案件がなく、苦戦している。メーカーは秋口からの回復を見込んでいるが、建材価格の高騰や石油製品の供給不安などによる着工の延期や計画の見直しを警戒する。耐力面材をはじめとする高付加価値品の販売は3月も順調だった。大都市圏では木質耐力面材からの切り替えが進む一方、地方では筋違を使用する事業者が多いことから、メーカーは今後も地方での提案に力を入れる。
メーカーは、現時点で石膏ボードは問題なく供給されており、原材料の在庫も十分にあるとしている。だた、接着剤などの副資材や生産コストの上昇があった際に、値上げの可能性示唆する。2026年6月1日出荷分より、価格改定20%以上アップ・運賃40%以上アップ。
外装材 販売は低調に推移
3月の窯業系サイディングの販売量は、前年同月比微減だった。新設住宅着工戸数の減少に連動する形となった。地域別にみると、首都圏は好調に推移する一方で、東北は建築需要の低下により販売に苦戦している。
4月の販売も3月同様鈍いとみる声が多い。中東情勢により断熱材で供給不安がおきており、外装材が問題なく施工できるのか懸念する声は大きい。
外装材リフォームについても、費用面がネックとなり思うようには進んでいない。
金属サイディングの3月の販売量は、前月同様鈍かった。金属サイディングの内部には断熱材が使われているが、現時点で供給トラブルは起きていない。4月も販売量は伸び悩むとの見方が強い。
屋根材は、リフォームで金属屋根の引き合いが旺盛。ただ、新築向けはアスファルトルーフィングが中東情勢で一時受注停止となっており、屋根の施工が遅れる可能性が高くなっている。
住設機器 新規受注停止
TOTOは13日から、システムバス、ユニットバス、トイレユニットの新規受注停止した。
(2026年4月20日以降 新規受注停止解除されました)
壁と天井フィルムの接着剤や、人工大理石浴槽のコーティング材に使用される有機溶剤の調達が難しくなったことが要因で、サプライチェーンの影響が出てきた。
新規受注の停止までではないものの、既にLIXILは10日付けで、商品の納期遅延や受注の制限の可能性を発表している。今回のTOTOの新規受注停止を受けて、タカラスタンダード、クリナップ、ハウステックでも、今後の原材料の調達状況によっては納期遅延や受注制限があることを通達するなど影響が広がっている。加えて、パナソニックハウジングソリューションズは、バス全商品、トイレ全商品の即日の納期回答を停止した。一方、今回のTOTOの対応について、建材流通からは、仮需など受注を整理し「安定供給を継続するための早期の応急処置ではないか」との声も上がっている。ナフサショックの混乱から、木建ルートでは仮需が膨らんでいる。先高観を見越した思惑会といった投機的な動きや、化学メーカーからの情報が乏しく供給動向が不透明なことが不安を生んでいること、さらに、オイルショックやウッドショックなどの経験が浅い建材流通の営業職が、仮需を整理しきれていないことなどが要因という。
◇法改正から1年
2025年4月に施行された建築基準法及び建築物省エネ法改正から1年。
改正後は、住宅メーカーやビルダー、工務店に加え、プレカット工場などの資材流通企業からも建築確認申請の遅れについての声が多く聞かれた。主な要因は、法改正(省エネ基準適合義務化、4号特例縮小)に伴う申請書類の不備や審査の厳格化、審査機関の混雑などだ。
これにより着工や引き渡しの遅延が発生し、工期全体に影響が広がった。一部では工務店の資金繰り悪化も懸念されている。また、壁量基準の見直しの経過措置は26年3月31日で終了しており、その影響はまだ続く見通しで、設計業務の重要性は一段と高まるとみられる。
◇外壁材一体型太陽光パネル「Wall-1」

豪雪地域における設置イメージ
モノクロームは、こうした建築条件においても、建築計画の自由度を損なうことなく太陽光パネルを取り入れる方法として、屋根に代わる発電面として「壁」に着目しました。
Wall–1は、外壁材として建築に組み込める外壁材一体型の太陽光パネルで、従来の屋根設置に加え、外壁を活用した太陽光発電導入という新たな選択肢を提案します。
壁面に用いられるWall–1では、外観への影響や周囲環境への配慮も重要な要素となります。そのため、反射を抑えたガラス素材を採用し、太陽光パネルでありながら建築の外観や意匠を大きく損なわない設計としました。
住宅から商業施設、集合住宅まで、さまざまな建築プロジェクトを想定し、太陽光パネル導入の可能性を広げます。
■リフォームへの対応
Wall–1は、既存外壁を残したまま施工するカバー工法にも対応しています。立地条件や積雪、屋根形状などの理由から、これまで太陽光発電の導入を検討しづらかった建築においても、外壁を活用した太陽光発電の導入が可能です。
建物の状態やご要望に応じて、専門家が最適な施工方法をご提案します。


