シンエイ通信

シンエイ通信【令和元年6月28日作成 115号】

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令和元年6月28日作成 115号

 


■ 次世代住宅ポイント制度、6月3日より発行申請受付開始

 

国土交通省は6月3日、「次世代住宅ポイント制度」のポイント発行申請の受付を開始する。併せて、発行されたポイントと交換可能な具体の商品も公開する。

 

商品への交換申請は10月1日以降を予定する。交換対象となる商品は随時募集しており、今後も順次追加される。

■ 中小企業向けにAI⼈材育成・活用事業
 
経済産業省は6月26日、第4回スマートSME研究会を開催し、中小企業におけるAI人材不足を解決するAI実践スクール「AI Quest(課題解決型AI⼈材育成)とAI活用事業を2020年に開始するとした。
 
2019年にNEDOで中⼩企業の経営課題等に即した問題作成と課題解決型プロジェクト学習(PBL)メソッドの実証事「ConnectedIndustries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業/AIQuest(課題解決型AI人材育成事業)に関する調査事業」を行い、2020年に本格展開を⽬指す。「AI⼈材育成」と「中⼩企業のAI活⽤」を同時に実現する施策へと発展させていく⽅向で、経産産業省と中小企業庁が検討する。
 
 AI Quest は、2019年4月23日に開催されたグローバルAIサミット「AI/SUM(アイサム)」にて世耕弘成経済産業大臣が明らかにしたもの。AI人材の教育を⽬的としたフランスの民間主導の実践AIアカデミー「フランス42」に相当するAI教育スクールを想定している。住宅業界でも、業務効率化のためのAI活用が注目されている。
 
 国は、2025年までにAIリテラシーを持った小学生・高校生100万人/年、大学生50万人/年、認定制度や資格制度を活用し応用基礎を習得した高校生・大学生25万人/年、課題解決型AI人材としてエキスパー2000人/年、トップクラス100人/年を輩出する目標を掲げている。AIQuestでは、エキスパート中心に中小企業でAI活用できる人材育成を担うことになる。
 
 AI人材育成については、大手企業はすでに開始しているが、中小企業は育成にかける資金もなくAI人材不足が特に深刻な課題になっている。同事業でAIを活用し中小企業の抱える問題を解決できる人材の育成をめざす。

■ 再エネ自家消費を支援

NTTスマイルエナジー(大阪市)は6月4日、太陽光発電と蓄電池に対応した、電力の自家消費型ライフスタイルを実現するサービス「ちくでんエコめがね」の販売を開始した。CO2の排出を抑え、電気代削減や災害対策にも役立てられる。

 

同サービスは、スマートフォンやタブレットから簡単に太陽光発電の自家利用状況を確認できるもの。

太陽光の発電量、蓄電池への充放電量、売電量と家庭内電力消費量データをもとに、太陽光の自家利用率を表示する。

 

加えて、これまでエコめがねで蓄積した5万件以上の発電量データと、利用者の消費パターンの予測や天候・気温データを活用し、蓄電池のAI制御を行う。

 

販売事業者に対しては、オーナーの設備情報の一元管理が可能な「ちくでんエコめがねi」を提供。保守・管理をサポートし、異常発生時には販売会社にメール通知も行う。

 

今後、ちくでんエコめがねに接続可能な蓄電池メーカーの拡大、エコキュートなどの外部接続機器の拡大といった機能アップデートにより、利便性の向上やVPP対応による付加価値提供を図るとする。

■ 2019年1~3月リフォーム市場、前年度比5.8%増に

 
住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査による2019年第1四半期(1~3月)の市場規模(速報値)を公表した。
住宅リフォーム市場規模は1兆2716億円(速報値)、前年同期比で5.8%増と推計。

消費税増税前の駆け込み需要で大幅増となった2014年第1四半期以降の4年間の平均値とほぼ同規模となり、順調なスタートといえる。

 

2018年度の住宅リフォーム規模は6兆2865億円で、前年度比1.6%増と推計。

 

上期は前年度後半から低調に推移したが、下期は比較的好調となった。

 

2019年は10月に消費税率引き上げが予定されていることから、ある程度の駆け込み需要が見込まれるものの、国土交通省による「次世代住宅ポイント制度」の実施や、景気全体がやや低調気味であることから、増税前の需要の集中はある程度回避されるものと考えられる。(矢野経済研究所調べ)

■ ポラテック西日本、愛知県に新工場

 ポラテック西日本(滋賀県甲賀市)は、愛知県海部郡飛島村に新工場「名古屋工場」を開設した。5月21日から稼働している。

名古屋工場は、構造材を主に生産していたこれまでの5つの工場とは異なり、トラックによる配送効率の良い消費地に近い臨海部立地となっていることから、物流拠点としての役割を担っている。プレカット加工機については、構造材加工機は設置せず、羽柄材加工機と、ロボットを組み合わせた合板加工機を設置した。

 ポラテック(埼玉県越谷市)は、同工場のほか大規模工場を茨城県・滋賀県・宮城県・静岡県・佐賀県の5拠点で稼働。構造材生産能力は月産合計17万6000坪となっている。ポラテック西日本としては、滋賀工場・佐賀工場と今回の名古屋工場の3工場体制となる。

■ 窓ガラスハーフミラー反射フィルム
 
 日本エコ断熱フィルム(東京都中央区)は、アルミ金属膜をコーティングすることで紫外線を99%、赤外線を70%カットする「窓ガラスハーフミラー反射フィルム」を開発した。
外からは鏡のように見え、サングラスのように日差しを跳ね返し、室内を日陰にして紫外線と日射熱を入れない窓用フィルム。

部屋が暗くなるというミラー素材のデメリットをハーフミラーにしたことで解消。室内からは外の景色が明るくスッキリと見える。1000円(幅60cmm、高120cm)。だれでも容易にフィルムが貼れる専用工具「カンタン白ヘラ」も開発。1つ200で販売する。

■ 遠赤外線で冷暖房する寝室用エアコン

 フジタ(東京都渋谷区)は長府製作所(山口県下関市)と寝室用パネルエアコン「眠リッチ」を共同開発し6月12日に発売する。今後は、全国の住宅メーカーやデベロッパー、消費者などにも販売していく。

一般的なエアコンの送風ではなく、赤外線を利用した放射冷暖房システムを採用。

強い熱エネルギーを持つ空気をゆっくりと放出する「ハイレンジ・薄型ヒートポンプエンジン」に、熱エネルギーを効率よく赤外線に変換しながら放射して室内のものを直接加熱・冷却する「サーモテックファイバーパネル」を組み合わせることで、結露を発生させずにムラなく冷暖房を行いつつ、体の冷えすぎ・熱しすぎを防止する。

風が直接体に当たらないため、睡眠中の体に負担をかけず、肌やノドも乾燥しにくいという。低速ファンにより、運転音も静か。

■ パナソニック「アイセグ2」

 パナソニックライフソリューションズ社(大阪府門真市)は6月24日、家庭内の家電・設備機器をインターネットにつないで連携させる「HOME IoT」の中核機器「AiSEG2(アイセグ2)」をバージョンアップして発売する。つながる機器数は業界トップクラスという24社34機器に拡大する。


最新バージョンでは、電気自動車普通充電設備(「ELSEEV hekia S MODE3」8月21日発売予定)と太陽光発電システムの連携を実現。

AIを搭載した「アイセグ2」が翌日の天気予報を確認し、太陽光発電の余剰電力で賢く電気自動車を充電する。また、利用する電気料金プランに合わせて電力料金の安い時間帯に自動で充電。充電終了・充電し忘れをスマートフォンに知らせる。

■ 現場と職人をつなぐアプリ「助太刀」、法人向けサービスを開始

 助太刀(東京都渋谷区)は6月5日、同社が提供する建設現場と職人のマッチングアプリ「助太刀」において、法人向けサービス「助太刀ビジネス」を新たに開始したと発表した。サービスサイトのリニューアルもあわせて行った。

 

 同サービスでは、社員が共通の法人アカウントを使用するため情報の共有が可能となり、職人の募集や仕事の発注を効率的に行うことができる。国のさまざまな職種の職人を検索、つながることができるため、出張先での職人探しも簡単に行えるという。詳細条件での検索やメッセージ無制限など、「助太刀プロ」のすべての機能が利用可能。料金は、利用人数に応じて月額1万4900円から4プラン用意しており、請求書払いにも対応している。

■ PAX Norte(パックスノルテ)
 
 エディフィス省エネテック(東京都三鷹市)は、スウェーデン・PAX社製の第三種換気ファン「PAX Norte(パックスノルテ)」の販売を始めた。
ファンには、温度・湿度・照明・人感の4つのセンサーを内蔵しており、スマートフォンアプリを使って操作・設定が可能。また、アプリを使わず、電源を入れるだけで24時間換気として使うこともできる。
 アメリカ・シカゴアテナイオン博物館のグッドデザイン賞を受賞しており、デザイン性にもすぐれる。
年間の電気代は最大770円/台。最大風量108m/h。3万3000円。