平成30年7月31日作成 104号
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■ 環境省がZEH建築への補助
環境省が行っているZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)建築を補助する事業において、17日に二次公募が開始されたが応募数が予算に達したため即日締め切られた。予算はおよそ2400件分にあたる17・6億円だったが、到着件数が2818件だった。初めてZEH建築への補助を受けるビルダー/プランナー向けの枠は、およそ430件分にあたる3・4億円が組まれているが、20日時点での到着件数は69件で、受付を継続している。残っている枠はおよそ360件分。2次公募の規模は合計で約21億円だ。
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■ 住宅金融支援機構
住宅金融支援機構がこのほど公表した2017年度のフラット35利用者調査によると、融資区分における注文住宅の割合は注文住宅の比率は縮小して、建売住宅や中古戸建て、中古マンションの割合が増した。フラット35の利用者の世代は、主要な30歳代が減少しているのに対し、50代以上だけでなく、30歳未満の利用が増加。土地も借入を含む土地付注文住宅においては、30歳未満の利用割合は、40歳代に迫る。ただ、平均世帯年収は減少。注文住宅などの所要資金は年々上昇する傾向にあるため、必要な資金が年収の何倍にあたるかを示す年収倍率が上昇した。
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■ 住宅関連事業者の海外進出を後押し
国土交通省住宅局は、住宅関連事業者の海外進出を後押しする取り組みを強化している。
国内では少子高齢化や人口減少が進むのに対し、新興国を中心に経済発展がめざましい海外市場では住宅の新たな需要が生まれていることが背景。高い品質を提供している日本の住宅産業の知見を生かし、海外の需要を取り込む民間事業者の動きを促す狙いだ。
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■ 木造軸組工法単価
一般財団法人建設物価調査会総合研究所は、2016年着工の新築個人住宅(戸建住宅)の契約価格や工事費などを調査し、総工事費の1平方メートルあたり単価は平均で19万2615円だったとの調査結果を発表した。
中央値は18万1853円だった。
同調査は、12年から不定期に進めてきているもの。
結果を工法別にみると、木造軸組工法では平均値が18万6618円、中央値が17万9659円で、木造2×4および2×6では平均値が19万2853円、中央値は18万4810円だった。
注文住宅の総工事費平均単価は19万6031円。建売住宅では15万7141円だった。
注文住宅を工法別にみると木造軸組が18万9938円、木造2×4・2×6が19万5405円、プレハブ工法が24万911円。
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■ 大建工業調湿性能を1・5倍に向上
大建工業(大阪市北区、億田正則社長)は6月21日、トイレ臭やペット臭を軽減する消臭機能に加え、室内の湿度をコントロールする調湿機能、音の響きを抑える吸音機能、有害なホルムアルデヒドの吸着・分解機能を持つ機能建材『ダイロートン健康快適天井材』の新製品として、従来製品(クリアトーン12S)の価格はそのままに調湿性能を1・5倍に向上させた『クリアトーン12SⅡ』を発売した。
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■ 大建工業収納に本格化
大建工業が収納に関する新たな取り組みを本格化させる。
片付け作業を学びにつなげる『収育』を提唱する〝収納王子コジマジック〟こと小島弘章氏と連携し『収育スタイリング』をテーマにセミナーを開催するほか、今後、全国のショールームで順次、効率的な収納のあり方を実現させる間取りや動線の作り方などに関する事業者向けのセミナーを行う。
暮らしの困りごとの常に上位に来る収納の悩みを解決するソフト面の提案を行うことで、同社が販売するボックス型収納『MiSEL(ミセル)』や棚型収納『Fitshelf(フィットシェルフ)』などの収納商品の効果的な使用と、その拡販に寄与させたい考えだ。
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■ 積水ハウス福岡で宿泊施設建設
積水ハウス(大阪市北区、仲井嘉浩社長)は、宿泊施設のコンサルティングなどを展開するリクリエ(福岡市博多区、中西孝行社長)が運営する宿泊施設を同社商品「ベレオ」で建設した。
最先端のIT技術を駆使して、「新たな宿泊スタイル」を提供するという。
8月1日にオープンする。今年度中に7棟の宿泊施設を開設する予定だ。
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■ 大和ハウス工業 被災OB支援
大和ハウス工業(大阪市北区、芳井敬一社長)は9日、今回の記録的豪雨(平成30年7月豪雨)の被災状況をまとめた。
被災地域には同社が供給した住宅や店舗など約9万1100棟がありオーナーから水漏れや床下浸水などの連絡が入っているという。
ただ、広島県広島市・安芸郡・東広島市・呉市・福山市、岡山県倉敷市真備町など特に被害の大きかったエリアの状況は、まだ把握できていない物件もあり被災の全容はつかめていない。
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■ 「住宅瑕疵担保履行制度」施行から10年
国土交通省住宅局住宅生産課は、2019年10月に「住宅瑕疵担保履行制度」施行から10年となるのを前に、制度検証の議論を開始した。既存住宅流通やリフォーム市場の拡大を促すため、消費者が安心して取引できる環境整備を進める。制度開始から蓄積してきたデータなどを活用した上で、既存住宅などを契約対象とする住宅瑕疵保険の2号保険について課題がないか見直す。
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■ 2017年度個人向け住宅ローン貸出残高
日本銀行の資金循環統計(速報)によると、2017年度の金融機関による個人向け住宅ローン貸出残高は、前年度比2・2%増の202兆3407億円だった。200兆円台になったのは現在のデータ収集手法になった2005年度以来初。利率の低下が、貸出残高増につながったようだ。
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■ 17年度の建築物リフォーム・リニューアル調査
国土交通省が6月29日に発表した2017年度の建築物リフォーム・リニューアル調査報告によると、元請として受注したリフォーム・リニューアル工事の受注高は前年度比12兆4873億円だった。今回調査分から新たな集計処理方法を採用し、16年度分についても適用。その結果、17年度の前年度比は2・5%の減少となった。内訳をみると、住宅に関する工事が7・8%減の3兆8295億円、非住宅に関する工事は0・1%増の8兆6578億円だった。
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■ 18年分の路線価
国税庁は2日に発表した2018年分の路線価(1月1日現在)によると、全国平均の標準宅地の対前年変動率は0・7%の上昇で、3年連続のプラスとなった。変動率は前々年が0・2%、前年が0・4%で、上昇率も拡大している。上昇率が5%以上10%未満となった都道府県は、沖縄県。前年はゼロだった。また、上昇率が5%未満の都道府県は東京都や愛知県、京都府など17都府県(前年13都府県)。変動率ゼロはなく、標準宅地で下落率5%となったのは昨年の32県から29県に減少した。標準宅地で上昇率が高かったのは、沖縄県(5・0%)、東京都(4・0%)、宮城県(3・7%)など。各国税局別では、東京国税局(千葉、東京、神奈川、山梨)平均が2・0%、福岡国税局(福岡、佐賀、長崎)が1・9%などとなった。下落は金沢国税局(富山、石川、福井)平均で0・7%の下落や熊本国税局(熊本、大分、宮崎、鹿児島)平均の0・4%下落など。
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■ 18年度の建設投資見通し
国土交通省は6月29日、2018年度の建設投資見通しを公表した。それによると民間住宅投資額は前年度比2・2%増の16兆3400億円(名目額)で4年連続で増加となる予測だ。建設費の上昇などを背景に堅調に推移するとみる。
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