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シンエイ通信【令和8年11月1日作成 203号】

シンエイ通信【令和8年11月1日作成 203号】

◇九州木材商況 

熊本地震被災地の仮設住宅建設が進み、製品には荷動きが出ている。

ただ、製材コストの上昇や人件費の高騰などの影響でメーカーは利益を圧迫されており、苦しい状況が続いている。

杉原木は高値を維持している。杉柱角や間柱の引き合いが強いため、メーカーは積極的に原木を仕入れているが、悪天候などの影響により原木出荷量はやや不足している。

桧原木は地域によって出材に差が出ている。産地である熊本県では安定した出材がある一方、他地域では杉原木の高止まりから杉中心の出材となり、桧原木が少ない状況となっている。

プレカットは、10月~12月はアパート向け資材の加工などで仕事が出てきており、一部工場からは9月に比べ忙しくなるとの声がでている。ただ、仕事量が増えたというよりも、中東情勢の影響によるナフサ由来製品の不足などで遅れていた物件が動きだしたことが原因で、冬場の受注には不透明感があるという声もある。

杉構造材、羽柄材は引き合いが強く、一部メーカーは値上げを唱えているが、一部市売問屋などからは値上げの浸透は難しいとの見方が出ている。

【国産構造材】

仮設などで引き合い強く

杉構造材は、仮設住宅建設や外材からの移行などの影響で柱角などの引き合いが増えている。杉母屋角は、原料となる杉小径木の製材向けが不足気味で、出荷が少なく価格も強含んでいる。価格は横ばい。

桧KD土台は、米松の代替製品として引き合いが強まっている。一方で、価格は前月比横ばいで推移している。

【国産羽柄材】

杉間柱は堅調

杉KD間柱の荷動きが堅調。外材製品の代替やリフォーム向けなどのほか、仮設住宅建設など引き合いが強くなっている。価格は前月比でおおむね横ばいだが、メーカーにより差がある。杉KDタルキは、一部市売問屋などで3メートルの製品を中心に値上がりしている。

桧羽柄材は、九州内での引き合いは多くないが、九州外で米松の代替えとして引き合いが増えている。

【外材】

在庫補充の動き

九州の新設住宅着工戸数は低調なままだが、中東情勢の影響などによる現場の遅れや、熊本地震の応急仮設住宅向け資材の引き合いがあり、製品荷動きは全般に活性化している。

プレカット工場も在庫補充の動きは堅調。KD材・グリン材ともに値上がりしている。

米松・杉異樹種集成材は価格横ばいで、非住宅木造建築向けている。Rウッド集成平角は値上がりしている。

杉集成管柱の荷動きも好調。価格は値上がりして、杉KD管柱との値差が縮小しているが、影響はみられない。

【集成材】

メーカー値上げで国内産強含み

国内産構造用集成材は堅調な需要が続いている。秋需の雰囲気も漂っており、特にプレカット工場の稼働率上昇などを背景に首都圏を中心とした需要が活発化していることや、輸入官製品の入荷減少などが根底にある。

これからの引き合いを受けて、国内集成材メーカーによっては少なくとも11月頃まではフル生産が続く見通しが聞こえてきた。集成材工場の在庫も減っている様子。足元でも、Rウッド平角などを生産する一部の国内メーカーが忙しさから新規受注を止めるなどの対応に動いている。

国内産構造用集成材はメーカーが値上げに動き始めており、強含んでいる。

大手メーカーが夏場に3,000円(立法㍍)値上げを表明した杉集成管柱は、10月ごろから他メーカーも値上げに動き出し、歩調はおおむねそろってきた。

【合板・建材】

価格は強保合

合板工場の生産調整が続く中、熊本地震被災地の応急仮設住宅向けの建材に動きなどが出ているが、合板価格を押し上げるまでには至っていない。針葉樹構造用合板は、横ばいで強保合。

アパート需要などを含めて、長尺合板は引き合いが強いものの、トラック輸送費などコスト高は変わらず。

熊本地域の流通業者には、石膏ボードや断熱材などの注文も続いているが、応急仮設住宅への納品が終われば一段落するという見方が多い。合板用原木は杉の需給が見合っており、荷・値動きとも横ばい。

一部競合する輸出用原木の引き合いは強いが、円高傾向などで国内価格は落ち着いている。

◇注文戸建ての平均建築費4954万円に

住宅生産団体連合会(住団連)はこのほど、2025年度の「戸建注文住宅の顧客実態調査報告」をまとめた。建築費の平均は4954万円で、前年度から194万円の上昇。土地を含む住宅取得費も287万円上昇し、7293万円となった。

同調査は、主要都市圏における注文戸建て住宅の顧客実態を体系的に調査、分析する狙いで2000年度から実施している。26回目の今回は有効回答数2709件で、うち2560件が同連合会の会員企業。149件が中小事業者のサンプルだった。

世帯主の年齢は平均40.3歳。世帯年収は昨年から変わらず1128万円だった。住宅取得費の年収倍率は7.1倍で、前年度から0.1ポイント上昇した。

建築費や住宅取得費が上昇している一方、自己資金(2104万円、前年度比257万円減)や贈与額(1111万円、同38万円減)は減少。贈与ありの割合も13.6%まで低下した。なお、贈与税の非課税特例を利用した割合は83.0%に上った。

借入金は平均6703万円(同332万円増)となり、年収倍率も5.94倍まで上昇した。また、延べ床面積は前年度の122.5㎡から118.9㎡まで縮小。同連合会は、自己資金や贈与の増額には限度があり、生活者は「延べ床面積を抑制するとともに、借入金を増やすことで対処している」とみている。

長期優良が8割超、ZEHも半数に

住宅の性能や仕様についてみると、長期優良住宅の採用率は85.4%に達している。またZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)も48.9%が採用しており、増加傾向が続いた。対して、住宅性能表示制度を使用した割合は77.0%で、前年度からは減少となった。

顧客の関心が高かった設備・建材としては、設備では「太陽光発電パネル」が73.6%、建材では「メンテナンスフリー外壁」が24.4%でそれぞれトップとなった。その他技術では「構造システム(免振・制振等)」(11.3%)が関心を集めた。

◇住宅省エネ2024年で情報漏えいか 不審なメールに注意

国土交通省、経済産業省、環境省は10月20日、「住宅省エネ2024キャンペーン」(子育てエコホーム支援事業、先進的窓リノベ2024事業、給湯省エネ2024事業、賃貸集合給湯省エネ2024事業)の申請システムにおいて、登録事業者の個人情報が漏えいした可能性があることを発表した。

システムは事務局の博報堂が運営しており、外部からの不正な操作があったという。漏えい可能性のある情報には、2万3918人(1万6950事業者、速報値)分の法人代表者、個人事業主、補助金担当者の氏名や部署・役職、電話番号、メールアドレスが含まれる。

情報が漏えいした可能性がある登録事業者に対しては、事務局から個別に連絡するとしている。なりすましやフィッシング詐欺、ウイルス感染メールなどが送信される可能性もあるとして、不審なメールは削除するよう呼びかけている。

なお、生活者の個人情報については、現時点で漏えいが確認されていない。また他年度に実施される補助事業に関する登録事業者も漏えいしていないことを確認しているという。

現在、全てのシステム機能は被害の拡大を防ぐため停止中。再発防止策を講じたうえで、子育てエコホーム支援事業の完了実績報告用システムなどに限って運用を再開する。

また事務局では、登録事業者や生活者向けに相談窓口を設置している。問い合わせは電話0570-062-065(IP電話の場合は050-3524-7232)。受付時間は平日9時~17時。生活者からの相談は、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの住まいるダイヤル(電話03-3556-5147)でも受け付ける。

◇置き畳人気カラー い草製はナチュラル、樹脂製はグリーン

萩原(岡山県倉敷市)がこのほど公表した自社通販サイト「萩原製造所」の販売実績によると、「置き畳」で人気が高かったのは、い草製では「ナチュラル」(販売構成比:45.7%)、樹脂(ポリプロピレン)製では「グリーン」(35.9%)だった。

同商品は、フローリングの上に敷くことで畳スペースが設けられるもので、同店では天然素材のい草製や、水・汚れに強いポリプロピレン製を中心に扱っている。今回の調査では2025年10月9日から26年10月9日までの販売実績を集計した。

人気カラーを素材別にみると、い草製では「ナチュラル」に次いで、「グリーン」が19.3%、「ブラウン」が13.0%となった。「ナチュラル」はい草本来の色で、天然素材ならではの香りや風合いも楽しめる。

一方、ポリプロピレン製では「グリーン」に次いで、「グレー」(16.2%)と「ライトグレー」(7.8%)を合わせたグレー系が23.9%を占めた。樹脂製の置き畳はブルーやピンクなども含めたカラーバリエーションがあり、洋室やモダンなインテリアにも合わせやすいといった特長がある。

素材ごとに異なる特性

素材別の特性として、い草製は湿気を吸収・放出する性質があり、程よい弾力性や吸音性、防臭性、有害物質などの吸着性など、自然素材ならではの機能を備えている。

ポリプロピレン製は汚れが付いても水拭きできるのが特徴で、食べこぼしや飲みこぼしにも強いため小さな子どもやペットがいる家庭でも取り入れやすい商品となっている。

◇屋外排気式電気衣類乾燥機「Solaire(ソレイル)」を発売

パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、乾燥時に発生する高温多湿の空気をダクトで屋外へ排出する屋外排気式を採用した電気衣類乾燥機「Solaire(ソレイル)」を、2026年11月上旬に発売します。

近年、共働き世帯の増加やライフスタイルの多様化に伴う時短・効率化ニーズの高まりに加え、天候に左右されずに洗濯物を乾かせる利便性から、乾燥機能を重視したドラム式洗濯乾燥機をはじめ、衣類乾燥機の市場は拡大を続けています。また、経済産業省が掲げるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及目標に沿って、新築戸建住宅を中心に太陽光発電などの自家発電設備の導入が進むほか、オール電化住宅では、化石燃料を使用する機器に代わる高効率な電気製品へのニーズも高まっています。こうした背景から、特に新築戸建住宅において、今後、電気衣類乾燥機の需要拡大が見込まれます。

従来の電気衣類乾燥機は、100 V電源のため熱量が限られることに加え、蒸発させた衣類の水分を冷却し水に変えて排水する方式であることから、乾燥に時間がかかる傾向がありました。今回発売する「Solaire」は、屋外排気式と200V電源を採用することで乾燥性能を高め、従来の電気衣類乾燥機と比べて乾燥時間を約45%短縮しました。さらに、ランニングコストはプロパンガスを使用したガス衣類乾燥機よりも抑えられるほか、夜間電力や太陽光発電との組み合わせにより、再生可能エネルギーの有効活用にも貢献します。

パナソニックがランドリー事業で培ってきた、大風量かつ低温風で衣類をやわらかく仕上げる乾燥性能や、くらしの知見を生かした使いやすさはそのままに、電気衣類乾燥機の価値をさらに進化。製品名の「Solaire」は、スペイン語で「太陽」を意味する「sol」と「空気」を意味する「aire」を組み合わせて名付けました。太陽の下で風に吹かれながら洗濯物が心地よく乾く様子と、家事負担の軽減・効率化により心まで晴れるようなイメージを込めています。

◇ガス衣類乾燥機「乾太くん」に温水式が登場

リンナイ(名古屋市)は、「乾太くん」のラインアップを拡充。ガス温水衣類乾燥機「温水式乾太くん」を9月28日に発売する。

ガス給湯暖房機(熱源機)の温水を温風に変えてドラム内の衣類を乾燥するしくみ。

衣類乾燥時の湿気を屋外へ排出する排湿管と、熱源機との間で温水を循環する温水配管を接続。排湿管には、亜鉛めっき鋼板製スパイラル管などの一般部材を使用でき、同社製ガス温水式浴室暖房乾燥機の排湿管との合流も可能。

専用の排湿管を新たに設ける必要がないため施工費を低減できるほか、条件を満たせば既築マンションにも設置できる。

また、給気連動シャッター(市販品)用の出力端子を備えており、乾燥機の運転に応じた給気シャッターの開閉に対応。高気密住宅でも給気経路が確保しやすい。

乾燥時間は衣類6kgが約84分と、電気ヒートポンプ式の半分以下。繊維が根元から立ち上がり、ふっくらと仕上がる。また、厚手の衣類に適した「厚物コース」なら、生乾き臭の原因菌を99.6%除去できるとする。

乾燥容量は6kgと9kgの2タイプ。運転コースは、標準、タイマー、Eco、厚物、デリケート、シーツ/毛布の6種類。外形寸法は6kgタイプが710(温水接続口含む)×650×567mm、9kgタイプが710(同)×650×647mm。希望小売価格16万8000円~(税別)。