シンエイ通信【令和4年1月1日作成 145号】

シンエイ通信【令和4年1月1日作成 145号】

 

    謹賀新年

    新年おめでとうございます

    旧年中はご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます

    輝かしい新年を迎え 皆様のご健康とご繁栄を心よりお祈り申し上げます

     令和4年元旦     

         SHIN-EI社員一同 心よりお待ち申し上げております。

     

◇ZEH以上の断熱等級を設定 等級6、等級7

国土交通省は、省エネ対策を進めている。9月までの議論で、長期優良住宅と住宅性能表示制度の断熱等性能等級でZEH水準の等級5を新設。11月には性能表示制度でZEH水準を上回る等級6(民間基準のHEAT20のG1水準)、等級7(民間基準のHEAT20のG2水準)を提案した。パブリックコメントを実施し、2022年3月公布、来秋の施工を目指していく。

19年秋から進めてきた長期優良住宅制度の見直しと、20年10月末の菅前首相によるカーボンニュートラル宣言が重なった。

21年4月から住宅の脱炭素化の省エネ検討会を開き、10月には地球温暖化対策計画を閣議決定。30年度に新築のZEH水準の省エネを確保することなどを明記した。

長期優良住宅を促進するため、検討会では住宅性能表示制度と一体で申請できる仕組みを模索してきた。

同住宅認定申請の70%が、性能評価機関を通して住宅性能評価で審査することで、合理化・迅速化を図る。

そのなか9月16日の同住宅見直し検討会では、国土交通省が性能表示制度と同住宅制度の上位等級創設を提案。

性能表示制度の現行基準は断熱等性能等級4(UA値0.87以下、東京などの6地域)1次エネルギー消費量等級5(BEI0.9以下、省エネ基準より10%減)が最高等級になる。

現行基準では両者のいずれか一方の選択で評価する。

改正案では、ZEH水準の等級として、断熱等性能等級5(同0.6以下)1次エネルギー消費量等級6(同0.8以下、同20%減)を設定。

改正案では両方を評価取得のための必須項目とした。続く同24日の小委員会の議論では、この提案に対する委員の意見が賛否両論で割れた。

新設機銃の数値が既存のZEH+などと整合性が取れていないことや、数値設定の刻み方などに対する意見が分かれた。ただ、国土交通省は原案のまま法改正を進める方向にある。

◇パテ処理合板「パテシア」新栄合板工業

新栄合板工業は、水俣工場で生産する国産材を使ったパテ処理合板「パテシア」が好調だ。3x6判の節穴にパテを充填し、表面を平滑に仕上げている。

9mmは杉のみ、12mmと15mmはフェースバックに桧、芯材に杉を使っている。これまでソファの芯材として12mm、病院では床に、商業施設では壁に9、12mm材が使われている。戸建て住宅のバルコニー向けの要望も入った。ただ、同社で使い方は指定せず、壁や天井材など需要者側のアイデアに任せる考えだ。

同社は、水俣工場と大分工場の2工場体制だ。2020年は合板需要の低迷により一時減産していたものの、今年はフル生産を続けており、水俣、大分の両工場で昨年以上の製品出荷を見込んでいる。水俣工場では九州産材を活用した針葉樹塗装型枠用合板「チサンコート」の生産にも力を入れている。

一連のウッドショックにより国産材への引き合いが高まっているなかでも、水俣では地元素材業者らと密に連携を図り、原木の確保に努めている。大分工場もこれまで同様に、大分県内の市場・共販所からの集荷に力を入れている。

◇グラスウール板状の新素材 耐熱軽量で高層木造で活用目指す。

ヤスカワは、グラスウールを板状にした「GWボード」の高層木造向け耐火部材への活用を模索している。

安川社長は「耐熱、耐火性を持ちながら石膏ボードの特性が高層木造に適しているのではないか?」と述べ、市場開拓に取り組んでいく。

GWボードは、真空断熱材の製造工程で出るグラスウールの端材を原料に、紙すき技術を応用しグラスウールを板状にしたもの。

ナノダックスが三菱製紙と大判化・量産化に成功し、ヤスカワが三菱製紙とともに販売代理店になっている。GWボードは多孔質で空気を60%含有する。

このため、同じ板形状の石膏ボードと比べて軽量で、GWボード10mm厚は石膏ボード9.5mm厚に比べて35~45%軽いという。

GWボードの重量は10mm厚で平方メートルあたり約3.7キロ、熱伝導率は64W/メートル/K。耐熱試験ではGボードに1100度のバーナーの炎を40分間当てても穴は開かず、有毒ガスも発生しなかったという。

形状安定性はもとより、加工性も良くカッターで容易に切断できる。

供給可能サイズは3x6判と2200x1500、厚みは10mmを主力に12mm、15mmなどでカスタマイズが可能となっている。

安川社長は、「木造建築物の建築拡大で高層建築物の木造化が進めば、木質部材の軽量化も課題になってくるのではないか」と指摘する。安川社長は「真空断熱材の製造過程で出る廃棄端材を有効利用している点でも、SDGsにかなったアップサイクルな商品だと考えている」とのこと。

◇スタイロフォーム値上げ

デュポンスタイロは押出法ポリスリチレンフォーム断熱材関連商品の20%値上げを発表した。

対象商品は、押出法ポリスチレンフォーム断熱材「スタイロフォーム」の全製品と断熱材・パネルの「ウッドラック」全製品で、来年1月21日出荷分から実施する。

同社は、5月21日出荷分から対象商品を20%値上げした。今回はこれに次ぐもので、前回文と合わせれば、1年あまりで値上げ幅は40%となる。

石油化学品価格の高騰や関連諸費用の値上がりが続いていることが要因。

◇住宅ローン減税4年延長

国土交通省は、2022年度税制改正概要を発表した。住宅ローン減税を4年間延長し、控除率を既存の1%から0.7%に引き下げ、控除期間を13年とした。

所得条件を現在の3000万円以下から2000万円以下に引き下げ、減税対象から高所得者を外した。また省エネ性能の高い住宅を普及させるため、住宅ローン減税の借入限度額を性能別で優遇し、登録免許税、不動産取得税や固定資産税の長期優良住宅等に対する特例も2年間延長した。

住宅ローン減税は25年の入居分まで4年間延長した。既存制度は借入額の上限4000万円に、年末時点のローン残高の1%分を10年間減税してきた。19年10月以降は10%消費税対策として、特例で控除期間を13年に延長している。今回、控除期間を13年とし、既存制度の10年から拡大する。

現行の所得条件3000万円以下、1%、10年間は、控除を最大原利用できる高所得者に有利な仕組みとされていた。これを所得条件2000万円以下、0.7%、13年間にすることで、毎年の控除が下がり高所得者が受ける恩恵が減る一方、期間が伸びて中低所得者を中心に全体の減税額が増える可能性がある。また、既存制度の借入限度額は上限4000万円だが、新制度では23年入居分まで長期優良・低炭素住宅で5000万円、ZEH水準の省エネ住宅4500万円、省エネ基準適合住宅4000万円、その他の住宅3000万円。

24~25年入居分はそれぞれ、4500万円、3500万円、3000万円、0円(23年までに新築の建築確認で2000万円)と、高性能住宅を優遇する。また既存住宅は25年まで、省エネ基準適合以上で3000万円、その他の住宅で2000万円を適応する。

現在の住宅ローン金利は一般に1%を下回っているため、控除どころか差額が余計に税金から戻ってきた。同制度は金利が1%以上あった時代に設計されたため、近年の金融緩和政策などを経て逆転した。20年末時点で政府の税制調査会はこのいびつな制度内容に気付き、今回の税制改正で改める方向にあった。一方、既存の住宅ローン減税を受けている施主は、現在の控除率などが適応される。また、省エネ住宅を普及させるため、長期優良住宅や認定低炭素住宅の登録免許税や不動産取得税、固定資産税の特例を2年間延長した。長期優良住宅や認定低炭素住宅の登録免許税は一般住宅の0.15%に対して0.1%。長期優良住宅や認定低炭素住宅の課税標準からの控除額を一般住宅の1200万円に対して1300万円。固定資産税は一般住宅特例の適用期間を、戸建ては一般住宅の3年に対し得5年に延長する。

◇国土交通省、2025年省エネ基準義務化

国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会は、12月7日の建築環境部会・建築基準制度部会の合同会議で、今後の住宅・建築物の省エネ対策、および建築基準制度の方向性を記した報告案を示した。省エネ基準は2025年、全ての新築で適合を義務化。

また、小規模木造建築物の壁量などに関する基準を見直し、その上で4号特例を縮小する方向性を明記した。

報告案は、国の温室効果ガス排出量削減目標達成に向け、講じるべき住宅・建築物関連の施策をまとめたもの。

CO2を固定する木材の利用促進も脱炭素施策に位置付けられ、木造関連基準が省エネ対策と同時に議論された。

省エネ基準の適合義務化にあたっては、建築確認・検査で適合を審査。ただし、仕様基準で、適合が容易に確認できる場合は省エネ適判を不要とする。改修時は、増改築部分のみ省エネ基準適合を求めるなど「合理的な規制」を施す。

また、高さや建蔽率、容積率の限度を、省エネ改修でやむを得ず超えてしまう建築物は、個別に緩和する制度も導入する。

再生可能エネルギーは、義務化などは盛り込まれなかったが、地方自治体が建築士への説明義務を課すことを可能にする制度を導入すると記した。

木造関連の建築基準では、以前から問題が指摘されていた小規模建築物の構造安全性に焦点を当てる。

省エネ化による重量化などの影響を踏まえ、必要な壁量などを見直す。その上で4号特例を縮小し、2階建て以上または200m2超の全ての建築物で、構造の審査を行う方向性を固めた。

省エネ性との関連では、高さが高くなっている状況に対して、3階建てで許容応力度計算が可能な範囲を、高さ13m以下・軒9m以下から、高さ16m以下に見直す。二級建築士の業務範囲も、見直しに合わせ整合を図る。その他、中大規模木造や混構造の防火規定、既存ストックへの現行基準の遡及適用などの合理化を明記した。

◇高防火+省施工な天井点検口

城東テクノ(大阪市)は12月、高い防火性能と省施工を実現した天井点検口「防火・高気密型天井点検口」(SPC-F4545-J45)を発売した。

木造防耐火の専門家である桜設計集団・安井昇氏監修のもと開発。
高い気密性能(JIS A4706 気密性等級A4相当)で空気の出入りを阻止する仕様とし、45分間の防火性能を確保した(※45分準耐火構造対応品であり、45分準耐火構造認定品ではない)。同社試験において「45分間融解・脱落せず無開口相当の性能」であることを確認している。

また、施工を簡略化。これまでは防火被覆を連続させるために、現場によっては天井点検口の上にボックス状の防火被覆を設けたりするケースもあったが、手間が増える、点検後に被覆材が元の位置に戻されるかなど課題もあった。新製品は、天井点検口単体で「無開口相当」の性能を確保するため、防火被覆を製作する手間をなくし、点検時の不安も解消した。特許出願中。
天井開口寸法457×457mm。