1

シンエイ通信【令和3年2月1日作成 134号】

シンエイ通信【令和3年2月1日作成 134号】

 

2020年住宅着工数 81万5340戸10年ぶりの低水準

2020年の通年新設住宅着工数は81万5340戸(前年比9.9%減、8万9783戸減)と4年連続で減少した。新型コロナウイルス感性症の影響で、持ち家、貸家、分譲住宅はいずれも10%減少した。

6年ぶりの90万戸割れで、10年の81万3126戸に次ぐ10年ぶりの低水準。

また持ち家は26万1088戸と1962年以来の低さとなり、木造の床面積は2009年のリーマンショック後並みにまで落ち込んだ。

19年10月からの10%への消費税増税で20年1月~2月は6万戸台(前年同月比約11%減)にまで減少し、同3月以降は新型コロナウイルスで7万戸前後の水準まで続いた。

20年で最も着工戸数が多かった月は6月で7万1101戸(12.8%減)という異常な年だった。19年12月ですら7万2000戸を超えている。

08年リーマンショックにより、09年(78万8410戸)は総戸数が42年ぶりに100万戸を割った。10年(81万3126戸)はその翌年の数字で、23年はこの水準まで下落した。

しかも20年は床面積の広い持ち家が約26万戸まで減少したため、木造面積は09年(4359万平方メートル)並みまで落ち込んだ(20年は4499万1000平方メートル)。

持ち家は26万1088戸(前年比9.6%減、2万7650戸減)と、前年の増加から再び減少した。持ち家はリーマンショック後09年でも28万4631戸にとどまっており、20年の26万戸は

この50年で最低となっている。

13年の8%への消費税増税後、長らく28万戸台で踏ん張っていたが新型コロナウイルスの営業で瓦解した。

貸家は、30万6753戸(同10.4%減、3万5536戸減)と3年連続で減少。10年~11年の30万戸割れに次ぐ、約10年ぶりの低水準となった。

直近ピークの17年41万9379戸から、3年間で11万2000戸以上も減った。

分譲住宅は24万268戸(同10.2%減、2万7428戸減)、6年ぶりに減少した。マンションは10万7884戸(同8.4%減、9919戸減)と2年ぶりに、戸建て分譲は13万753戸

(同11.4%減1万6769戸減)と5年ぶりに減少した。

 

住まい給付金制度が閣議決定

政府は1月26日、住宅ローン減税等の延長等に係る関連税制法案を閣議決定したことを踏まえ、住宅ローン減税の延長等の措置を講じてもなお効果が限定的な所得層に対して適切な給付措置を行うため、「すまい給付金制度」についても給付金の対象となる住宅の引渡し期限の延長および床面積要件の緩和を行うよう『「住宅取得等に係る給付措置について」の一部改正について』を閣議決定した。

給付対象となる引渡し期限は、2021年12月から2022年12月に1年延長。住宅の床面積要件は、50m2以上から40m2以上に緩和する。

上記制度改正は、注文住宅を新築する場合は2020年10月~2021年9月まで、分譲住宅・既存住宅を取得する場合は2020年12月~2021年11月までに契約した者に適用される。なお今回の措置は、今後の国会で関連税制法が成立することが前提となる。

 

 

サ高住・セーフティネットなど支援制度

国土交通省は、サービス付き高齢者向け住宅整備事業をはじめとする2021年度当初予算案に盛り込まれた支援制度の内容や拡充等の変更点について、2月19日から3月12日までの期間でオンライン説明会を開催する。

説明会の主な内容は

[1]サービス付き高齢者向け住宅整備事業の概要(延長・拡充・見直し)

[2]セーフティネット住宅改修事業の概要(拡充)

[3]人生100年時代を支える住まい環境整備モデル事業の概要(拡充)。

対象者は介護・福祉・医療関係団体、不動産関係団体・大家 、居住支援系団体、NPO法人など。参加費は無料。事前申し込みが必要で、申し込み後、WEBサイト接続用のID等が送られる。

 

グリーン住宅ポイント制度準備本格化

国土交通省は1月28日、グリーン住宅ポイント制度について、今後のスケジュールや発行されたポイントの交換対象となる追加工事の例、制度の対象となる空き家バンクの一覧を公表した。また同日、リフォーム工事でポイントの発行対象となる建材・設備の募集も開始した。

事務局のホームページは2月中旬開設予定。ポイント発行の対象となる建材・設備の公開は3月上旬、ポイント交換の対象となる商品の公開は3月下旬を予定している。ポイント発行の申請とポイントの追加工事への交換申請は4月から受け付ける。商品への交換申請の受付は6月から。

詳細は、国土交通省ホームページ(グリーン住宅ポイント制度について)で公開している。

 

ハイブリット・ビーム集成材(HB)の強度等級一部変更

中国木材(広島県呉市、堀川智子社長)は、米松原木の側板不足で5月生産分から異樹種集成材ハイブリット・ビーム(HB)の強度等級の一部を、E120-F330からE105-F300へ変更することを発表した。

HBは、内層に杉ラミナ、外層に米松ラミナを採用して生産しているが、米松輸入製品の供給がタイトが昨年来続いており、米松丸太の側板でとる国内挽き垂木や筋違、桟木の需要増に生産が追い付いていない状況だ。さらに非住宅需要でオール米松のラミナ・ビームの引き合いが伸びるなど、強いラミナが取れる米松側板が大幅に不足している。

今後、HBの安定供給を継続すらためにも長さ及び寸法を限定して強度等級を変更する。

対象の長さ、2.75・2.98・3.65・3.98メートル。対象寸法は短辺105x長辺120,150,180,210ミリとする。

畳で初のSIAA認定

畳専門商社の嵯峨商事は22日、抗菌・抗ウイルス加工畳「エバーグリーン」の受注生産を開始した。

畳業界初めて、抗ウイルスSIAA(抗菌製品技術協議会)の認定を取得した。

新型コロナウイルス完成拡大で抗菌・抗ウイルスの効果を付与した畳の要望が高まっていることを受け、特殊コーティング技術の開発を重ねて製品化した。同製品は、銀イオン系薬剤の特殊コーティングがなされており、SIAAの安全基準(ウイルスB)をクリアしている。試験事業者による認定試験で、抗ウイルス活性値が耐水性4.1、耐光性3.8という結果になり、SIAAの性能基準である「2.0以上」を大きく上回った。一方、薬剤メーカーと昨年実施した促進耐久性試験(紫外線照射試験)でも、抗菌・抗ウイルスコーティング被膜が5年以上残ることを確認済み。

畳表には、大建工業の「ダイケン健やかおもてシリーズ」を採用している。

この畳表は、国産機械すき和紙をこよりにして作られているため、肌触りがイ草ように優しく、自然素材の風合いが醸し出されている。樹脂コーティングしているため撥水性に優れ、飲み物などをこぼしても拭くだけで綺麗になる。ペットの爪や玩具などによる傷も付きにくく、新品のような状態を長期間維持できる。

 

「木目調」間仕切りポール

岡田装飾金物(大阪府八尾市)は、レールとポールの組み合わせにより、室内空間を自在に仕切ってプライベートスペースをつくることができたり、節電や防塵などの効果も期待できる「OSエコレール・OS間仕切ポール」の新たなラインアップとして「木目調ポール」をリリースした。

「OSエコレール・OS間仕切ポール(木目調)」使用イメージ

空間を仕切るシート間仕切の開閉部分に用いるマグベルト装着のサイドポールを木目調にしたもの。住宅からホテル、店舗、オフィスなど、さまざまな空間や内装、家具の雰囲気にあわせて色調が選べるようにマホガニー、オーク、ナチュラル、アッシュ、ホワイトウッドの5種類を展開する。

木目調ポールはベースがアルミ製のため、木製ポールに比べると反りや割れの心配がなく、ラッピングに使用している傷に強い木目調フィルムは、環境に配慮したオレフィシンシートを採用している。また、今回のリリースにあわせて、レール部分の色についても、好評のブラックに加えて、新たにホワイトをラインアップ。レールとポールの組み合わせの幅が広がり、よりデザイン性の高い空間の演出が可能になっている。

このほかOSエコレール・OS間仕切ポールは、屋外用にも幅広く利用されており、最近は、パーゴラタイプの日除けや雨・風除けといった活用が広がっているという。

 

非接触ICカード錠に留守中のカギの使用状況を知らせる新機能

Keiden(東京都文京区)は2月、非接触型のICカード錠に留守中のカギの使用状況を見守る”ウォッチ機能”を搭載した「Fe-Lock Light watch type(エフイー・ロック・ライト・ウォッチタイプ)」の販売を始める。

Fe-Lock Lightシリーズは、交通系カードやおサイフケータイといったフェリカ規格の電子プリペイドカードや、世界的に普及しているマイフェア規格のカード等を登録して自宅のカギとして使用できる非接触IC錠。

今回搭載したウォッチ機能とは、居住者本人が帰宅してカードキーを使用する際、管理会社・建物オーナーが所持するマスターキーや、家族・交際相手、コンシェルジュサービスなどが解錠できるカードキー・合鍵の使用があった場合に、LED表示で知らせるもの。使用履歴を内部メモリーに記録するため、いつ・だれがカードキーを使用したかの詳細をパソコンで見ることもできる。
居住者の不安解消、合鍵所持者による入室トラブル防止に。
税別3万8800円。

留守中のカードキー使用をLEDで知らせる