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シンエイ通信【平成30年8月31日作成 105号】

平成30年8月31日作成 105号


■ 地域ビルダー5社、共同出資会社設立
 ネクストワンインターナショナル(東京都港区、遠藤一平社長)、考建(愛知県名古屋市、清水丈裕社長)、エースホーム(佐賀県神埼市、島正憲社長)、諫早建設(東京都小平市、辻潤也社長)、ライフステージ(広島県福山市、妹尾泰州社長)の5社はこのほど、ベトナムで不動産デベロッピング事業を行う共同出資会社「ジャパン・プレミアム・ホーム」をベトナムに設立した。今後、「日本で培われた家づくりのノウハウを生かし、コストを抑えつつも高品質でベトナムの風土・文化にあった家づくりを実現し、ベトナムの住環境の改善に寄与する」ことをミッションに掲げ活動するとしている。
■ ヤマダホームズ

 ヤマダ電機(群馬県高崎市、三嶋恒夫社長)は8月28日、9月1日に100%子会社となる予定のヤマダ・エスバイエルホーム(群馬県高崎市、宮原年明社長)を存続会社に、戸建て住宅関連の4社を合併すると発表した。同日開催の取締役会で決議し、10月1日に合併する予定。社名は「ヤマダホームズ」に変更する。4社の技術、ノウハウを融合して、グループの経営資源を集約し、住宅事業のさらなる拡大と経営基盤の強化を図るとした。
 ヤマダS×Lホームの完全子会社化を契機に、経営陣が迅速な意思決定を下し、住宅事業を再編・統合するかっこうとなった。
 合併するのは、ヤマダ電機の100%子会社で在来工法を扱うヤマダ・ウッドハウス(群馬県高崎市、増田文彦社長)、ヤマダS×Lホームの連結子会社で建築工事の請負などを行うハウジングワークス(大阪府茨木市、平坂賢治社長)、同子会社で工業化住宅部材の製造・販売を担うエス・バイ・エル住工(茨城県つくば市、森川正博社長)の4社。新会社の社長は、ヤマダ・ウッドハウスの増田氏が就く予定だ。
 オーナー窓口などは当面の間、変更しないという。また、消滅会社との契約は存続会社に引き継ぐとした。
■ LIXIL10月から、建材・住設商品値上げ
 LIXIL(東京都千代田区、瀬戸欣哉社長)は10月1日受注分から順次、建材・住宅設備商品の希望小売価格を引き上げる。

 アルミなど原材料および燃料価格の上昇を転嫁するため。10月1日からアルミ窓、アルミ製玄関ドア、シェード(日よけ)などの価格を引き上げるほか、2019年1月1日受注分からは樹脂窓およびアルミ樹脂複合窓の一部商品の価格をアップさせる。同社では価格引き上げの背景について「今後も大幅な原材料のコスト増が見込まれ、もはや企業努力のみで対応することが困難な状況となった」と説明している。

■ 改正建築基準法で省略可
 国土交通省は、改正建築基準法により、戸建住宅の接道義務の適用除外に必要な建築審査会の同意手続きを省略できるようにする。

 これまでに建築審査会に申請し、特例として許可された実績が積まれたものは、戸建住宅の建築に限って合理化する。また日影規制についても手続きの合理化を図る。6月27日に公布されており、現在8月29日を締め切りとするパブリックコメントを実施中。9月下旬までには施行予定となっている。

■ 厚生労働省労働基準局

 厚生労働省労働基準局は、木造住宅の建築を含む建設現場における足場について、本足場を原則として一側足場は例外的な使用に限定することを法令上明記するか、議論している。

 現場の作業員が、足場と躯体の隙間や足場の外側から墜落して死亡するといった事故・災害が依然として多く発生していることが背景にあり、建設現場の安全強化を図りたい考え。また、建設現場における将来的な人材確保も念頭にある。本足場の組み立てにおいても手すり先行工法など、より安全な措置の義務化や、専門家による足場設置後の点検についても検討している。           ただ、「死亡事故は安全帯不使用が原因」「まずは安全帯の使用を普及させるべきではないか」「足場を設置できない場所もある」といった声や手すり先行足場を義務化するかには異論もある。本足場や一側足場を認める基準をどのように具体化するかが焦点となる。

■ 大手住宅企業が気候変動対策に力

大手住宅企業が気候変動対策に力を入れている。

 今年4月、積水ハウスの温室効果ガス排出量削減の取り組みが、科学的に根拠がある目標として国際的な評価機関(SBTイニシアチブ)から、住宅業界初の認定を取得した。積水化学工業は6月、大和ハウス工業や住友林業も8月に同機関から認定を得た。西日本豪雨や台風多発などの異常気象は、温室効果ガス濃度の上昇による気候変動の兆候とも考えられている。SBTの目標達成にむけ、環境に配慮された部資材への切り替えも予想される。気候変動対策への取り組みが、企業の新たな成長ドライバーとなりそうだ。

■ 2018年度第1四半期(4―6月)の新設住宅着工戸数

 2018年度第1四半期(4―6月)の新設住宅着工戸数は、前年同期比2・0%減となる24万5040戸だった。利用関係別では、持ち家、貸家、マンションは前年同期を下回った。分譲戸建住宅のみプラスとなり、戸数は堅調に推移した。都道府県別では、持ち家は19都道県のみ、貸家は16都府県のみプラスだった。またプレハブ、2×4のいずれも減少した。18年度は、19年10月に予定されている消費税の8から10%への引き上げを前にして、持ち家を中心に駆け込み需要があるとみられているが、駆け込みによる着工増は、「まだ現れていない」(国土交通省)。ただ、すでに駆け込み需要によって低迷の底は打ったとの見方もある。
■ 住宅支援機構が取り組み強化

 住宅金融支援機構はフラット35の4~6月分の申請・実績戸数を発表し、保証型の申請および実績戸数が伸びていると強調した。
 金融機関の扱いやすさを念頭に商品設計を進めるなど、取扱機関が増えていることが申請・実績戸数伸長の背景にある。機構では今後も保証型の申請増を想定した取り組みを強化する。一方、フラット35の9割以上を占める買取型は申請、実績ともに減少した。買取型に対する借り換え利用の減少が主因という。
■ 「アクアフォーム」防火・準防火で大臣認定取得目指

 ヒノキヤグループ(近藤昭社長)の連結子会社である日本アクア(東京都港区、中村文隆社長)は水を含むポリオール成分とイソシアート成分を混合させることで発生する炭酸ガスを発泡剤として使用する発泡断熱材「アクアフォーム」を販売・施工している。

 国内5ヵ所の委託製造工場を活用していくことで原料を製造。2017年12月期の戸建住宅向けの採用棟数は4万6千棟(前期比12・3%増)であり、現在、現場発泡ウレタンフォームの施工実績では国内トップのシェアを誇る。同社は14年3月に横浜市緑区にテクニカルセンターを開設、16年10月には同社の製造する原料についてJISマーク表示製品としての認証を受けている。


 今後は20年の省エネ基準義務化の動きを追い風とすることで、戸建住宅向け断熱材市場におけるシェアを現在の10%から、さらに拡大を狙っていく。また不燃化についても共同研究を行っており、防火・準耐火における大臣認定を取得していく考えだ。

■ 「フラット35」8月の金利水準

 住宅金融支援機構は2日、長期固定型の民間提携住宅ローン「フラット35」における8月の金利水準を公表した。それによると、融資率9割以下で最も利用の多い融資金利は、前月と同じ1・34%となった。ただ、最も高い利率では前月より0・06%高い2・07%となり、金利の範囲は拡大した。融資率9割超の場合も最頻値は前月と同じ1・78%だが、最も高い金利は0・06%高い2・51%となった。

 融資期間20年以下の「フラット20」の最低融資金利および最頻値は融資率9割以下で横ばいの1・29%、融資率9割超も横ばいの1・73%。いずれも最も高い金利は前月より0・06%高くなり、それぞれ2・02%、2・46%で、金利の範囲は拡大している。

残暑お見舞い申し上げます。
この頃、この猛暑にて体調を崩される方が多くメディア等でニュースになっております。熱中症にはくれぐれも注意して戴きますようお願い申し上げます。

まだしばらくは暑さも続くようですが、皆様お体大切にお過ごし下さいますようお祈り致します。                         株式会社SHIN-EI 社員一同