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シンエイ通信【平成28年9月30日作成 82号】

平成28年9月30日作成 82号


■災害復興住宅融資の金利が2ヶ月連続で上昇、住宅支援機構

熊本地震が起こり、一時期0.3%まで下がっていた災害復興住宅融資の金利が二ヶ月連続で上昇しました。上昇率は8月に0.9%、9月に0.9%と上がり、9月末現在では0.47%となっています。

災害復興住宅融資は全期間固定金で、今の0.47%でも十分安い金利ではありますが、毎月20日頃に見直しが行われます。現在の金利情勢は上昇傾向にあり(マイナス金利自体が異常事態だった訳ですが・・・)、できるだけ早い時点での申し込みが有利な気がします。

10年もの国債金利(長期金利)の推移


■都道府県地価調査が発表されました

国土交通省は9月20日、今年7月1日現在の地価の調査結果を発表しました。

住宅地の地価は総じて底堅く推移しています。全国的に雇用情勢の改善が続く中、住宅ローン減税等の施策が住宅需要を下支えした形です。全国の対前年平均変動率では、住宅地は0.8%下落、宅地見込地は1.2%下落となりました。全体的に上昇または下落幅の縮小が見られます。

圏域別では、名古屋圏の平均変動率が0.5%の上昇と4年連続して小幅な上昇となりましたが、鈍化傾向が見られます。東京圏の平均変動率は0.5%上昇と3年連続して小幅な上昇を続けてます。札幌市、仙台市、広島市、福岡市では、平均変動率は4年連続上昇し、上昇幅も昨年より拡大。半年毎の地価動向を見ると、前半が1.6%の上昇、後半が2.1%の上昇と上昇傾向が強まっています。

詳細な地価データは以下で検索できます。

http://tochi.mlit.go.jp/kakaku/chika-chousa

■熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会が報告書を公表

国土交通省と国立研究開発法人建築研究所(茨城県つくば市)は、「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」の成果を取りまとめた報告書を公表しました。

これによると、平成28年(2016年)熊本地震の特徴としては、内陸の活断層の活動によること、震源の近くでは強い揺20れに何度も襲われた地区があること等が挙げられました。

また、益城町における調査において、新耐震基準導入以降の鉄骨造建築物(219棟)のうち、倒壊・崩壊が確認されたものが6棟あった。このうち2棟は不十分な溶接方法又は不適切な柱降伏による層崩壊が要因と考えられるが、それらの対策が解説書等で示される以前(昭和56年基準)の建築物でした 。残る4棟は、隣接建築物や周囲擁壁の衝突や倒壊、地盤の崩落が要因と考えられています。

詳しい報告書は国土交通省国土技術政策総合研究所のHPで公開されています。

http://www.nilim.go.jp/lab/hbg/0930/report.htm

■8月新設住宅着工戸数、8万2242戸

国土交通省が9月30日に発表した「建築着工統計調査報告」によると、今年8月の新設住宅着工戸数は8万2242戸でした。

8月の新設住宅着工は,分譲住宅は減少しましたが,持家及び貸家が増加したため,全体で前年同月比2.5%の増加となりました。また,季節調整済年率換算値では前月比4.9%の減少となっています。

利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家はともに増加。持家は、4.3%増の2万6341戸、貸家は9.9%増の3万6784戸で、貸家は10カ月連続の増加となり好調を維持しています。一方、分譲住宅は12.7%減となっっています。一戸建住宅は増加したがマンションが33.1%減となったため、分譲住宅全体で減少となりました。

詳しい公表内容は国土交通省のHPにて公開されています。

http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000634.html


■耐震性と屋根の重さの関係について集計・分析を発表 木耐協

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)は、木造住宅の耐震性と屋根の重さの関係について集計・分析を行い、その結果を発表しました。

調査対象とした住宅は、1950年~2000年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下のもので、木耐協で実施した耐震診断結果の詳細が把握できる2万4486棟。それらの建築年を5年ごとに区切り、期間ごとに屋根の重さ(仕様)別の割合と、耐震性の変化をまとめました。屋根の重さについては、「軽い建物」(石綿スレート板、鉄板葺)、「重い建物」(桟瓦葺)、「非常に重い建物」(土葺瓦屋根)の3段階に分類しています。

築年数別にみる屋根重量の変化では、新耐震基準の施行以降、軽い屋根の割合が増加していることが分かります。「軽い建物」の割合は、新耐震基準施行前の1975年~1980年で25.72%ですが、1996年~2000年には66.71%まで増加しています。

屋根の重さと評点(耐震性)との関係では、屋根が重くなるごとに耐震性が2割低くなることが分かりました。平均評点は「軽い建物」が0.679、「重い建物」が0.524、「非常に重い建物」が0.415となり、最大で4割の差がみられます。また、年代別と屋根の重さ別の平均評点の変化では、築年数に限らず、屋根が重いほど耐震性が低く、耐震改修の必要性が高いことが分かります。

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 調査データ
http://www.mokutaikyo.com/data.html


■林野庁が「平成27年木材需給表」を公表しました

林野庁は、平成27年の木材需給に関するデータを集約・整理した「木材需給表」を取りまとめました。
総需要量は7,530万立方メートル(丸太換算。以下同じ。)で前年に比べ0.7%減少しました。

国内生産量は2,505万8千立方メートルで前年に比べ6.0%増加し、輸入量は5,024万2千立方メートルで前年に比べ3.7%減少しました。

木材自給率は前年から2.1ポイント上昇して33.3%となり、平成23年から5年連続で上昇しています。


■くまもとの木と暮らす もくもくふれ合い祭にお越し下さい!

くまもとの木と暮らす もくもくふれ合い祭と題して、木や森林、環境について楽しく学ぶことができるお祭りを開催します。木のネームプレート作りや火起こし体験、丸太切りやマイ箸造りのほか、ビンゴゲームなどお子さんと楽しめる、楽しい催しがたくさんあります。

10/15はエコものづくりフェア、10/16は木工教室(先着80組)もあります。

ぜひ、ご家族でお越し下さい。

場所 熊本木材工業団地内(熊本東区平山町)
日時 平成28年10月15日(土)、16日(日) 10時~16時
料金 入場無料

お問合せ先

肥後木材 上田

096-389-0022