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シンエイ通信【平成27年10月31日作成 73号】

平成27年10月31日作成 73号


■2014年の住宅トラブル戸建てでは30%がヒビと雨漏り

(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、このたび、「住宅相談統計年報2015」(2014年度の住宅相談と紛争処理の集計・分析)を公表しました。

同センターでは、2000年度より、住宅の取得やリフォームに関してトラブルや不安を抱える消費者等に対し電話相談を行っていますが、2014年度における新規相談件数は26,136件(前年度比8%増)となり、うち「新築等住宅に関する相談」は16,831件(前年度比11%増)、「リフォームに関する相談」は9,305件(前年度比3%増)となっています。

相談者の83%が「消費者」からの相談であり、「事業者」からの相談は7%。この他に、消費者からの相談が背景に多くみられる「消費生活センター・地方公共団体」からの相談が8%を占めています。

相談内容は、住宅の不具合や契約に係る「住宅のトラブルに関する相談」が69%、住宅に関する技術、法令、支援制度等の一般的な問合わせなどの「知見相談」が21%でした。総相談件数26,136件に上っています。

住宅のトラブルに関する相談について、生じている不具合事象を住宅形式別にみると、戸建住宅では、「ひび割れ」、「雨漏り」、共同住宅(長屋建てを含む)では、「はがれ」が多くみられました。
また、新築の場合の築年数による相談件数は、築1年、2年未満が圧倒的に多くなっています。

■「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」の

事業者向けの概要説明会開催

国土交通省は13日、2016年4月と17年4月の2回にわけて施行予定の「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)の事業者向けの概要説明会「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)の事業者向けの概要説明会を11月4日から12月18日まで、全国17ヵ所で24回開催すると発表しました。

対象者は建築・設備の設計・施工、設備機器製造業、エネルギー供給業、その他、建築物の事業に関連する業界の方々となっていて、申し込みはFAXまたはWEBからの申し込みとなります。

熊本県での説明会は

12/15(火) 10:30~13:00 くまもと県民交流館パレア 10階 パレアホール 定員200人

となっています。お申し込みは、

https://krs.bz/kentikubutsu-shoeneho/m/shinsei-gaiyousetsumei

から行うことが出来ます。


■建築物エネルギー消費性能基準等の整備の方向性(案)

最近のキーワードでもある省エネ基準、住宅部分に係る基準は、平成25年10月1日から施行されました。

ただし、平成27年3月31日までは経過措置期間として、改正前の基準を用いることができました。これをいわゆる「平成25年省エネ基準(25年基準)」といいます。

2016年4月と17年4月の2回にわけて施行予定の建築物省エネ法に関し、国土交通省と資源エネルギー庁は、住宅を含む建築物の省エネ基準の整備などを進めています。同法では、住宅についての基準を現行の「平成25年省エネ基準(25年基準)」をベースにしていますが、今年9月には「25年基準」の告示に代わる省令と告示の素案が提示され承認されています。

その大きな部分として、住宅の開口部の断熱性能について「25年基準」は仕様基準の適用要件に開口部比率の制限があるため、開口部比率の高い住宅では同基準が使えず、また、同基準の適用に際して、開口部比率の計算に要する各部位の面積算定に手間がかかるなどの課題がありましたが、開口部の熱貫流率が一定以上の場合は開口部比率の制限をなくす具体的な案が示されました。この場合、開口部比率の計算も不要になります。

■経産省「ZEH普及に向けたロードマップ案」公表

経済産業省は「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及に向けたロードマップ案」を公表しました。これまで具体的にされていなかった

ZEHの定義確立
建設補助制度や消費者への普及啓発方策

など、2020(平成32)年までに標準的な新築住宅をZEHにするための今後5年間のスケジュールが示されています。中には中小工務店向けの建築ノウハウ確立など道内工務店に直接関連する項目もあります。国の住宅施策がリフォームや既存住宅流通にシフトしていく中にあっても、新築住宅に対するZEHに関連施策は目まぐるしく打ち出されていくことになりそうです。

■ニアリー・ZEH

ZEHの普及に向けたロードマップ案は、経産省の「ZEHロードマップ検討委員会」が7月に開催した第4回会合で示された中間とりまとめ案の一部となっています。

同検討委は、政府が2014(平成26)年に閣議決定した「エネルギー基本計画」に掲げた「2020(平成32)年までに標準的な新築住宅、2030(平成42)年までには新築住宅の平均でZEHを実現する」という政策目標の達成に向けたロードマップ作成のために4月に設立。ZEHの現状と課題の整理、これらの対応に向けた方向性の検討・検証を実施しています。

今回の中間とりまとめ案では狭義・広義のZEHを新たに示しました。
同検討委が示した狭義・広義のZEHは、それぞれ

狭義のZEHは、これまでゼロ・エネルギー住宅等の補助制度に、用いられてきた、年間の1次エネルギー消費量が正味でゼロまたはマイナスの住宅

広義のZEHは、「狭義のZEH」を見据えた先進住宅として外皮の高断熱化及び高効率な省エネ設備を有し、再生可能エネルギーにより年間の1次エネルギー消費量をゼロに近づけた仮称「Nearly(ニアリー)・ZEH」

としました。

■中小のZEH化支援

ロードマップ案では、今年度末までに定義を確立し、2016(平成28)年度以降は必要がある場合に定義を見直していく予定としています。

補助事業などのインセンティブを与えることは「ZEHが消費者に普及していくきっかけとして有効」と判断。2016年度までは補助事業を実施していく方針。それ以降は不透明ですが、ロードマップ案では「補助事業を実施するのは遅くとも2018(平成30)年度末まで」と言及しており、2017年度以降は「(補助事業を)延長したとしても限定的」としています。

補助事業を並行して、中小工務店等が行う省エネ性に優れた住宅の建築に係わる取り組みへの支援も実施。2016年度中に中小工務店向けの建築ノウハウ確立を目指します。

消費者の認知度向上のために、今年度から官民一体となったZEHの広報活動やブランド化を進めるほか、ハウスメーカー等にZEH標準仕様化を働き掛けていく模様で既に大手メーカーは全てがZEH標準化に動き始めており、商品ラインナップも厚くなってきています

■ZEHに関する海外の動向

ZHEについては世界中で急ピッチで進められています。
日本の目指す2020年は世界的にも必要とされている期限と同じになっていると言えます。

■エネルギーの見える化はなぜ必要か?

最近の住宅業界はエネルギー、低炭素、断熱と最新の技法が必要になってきていますが、その中でもなぜ省エネを促進する為にエネルギーの見える化が必要なのかを考えてみましょう。

・見えると見えないでの違い

皆さんはお財布にお金を入れ、その中から支払いをしたり、もらったお釣りを入れたり、銀行やカードで下したお金を補充したりします。何かを買えばレシートも残ります。当然、お金が足りなかったら買えないものは諦めますし、残高がいくらあるのかもお財布の中と口座の残高を見ればわかります。

ところが、お財布や口座といったお金の流れが見えなかったらどうでしょう?月間の使ったお金が見えずに月末で一気に請求となった場合、収入を超えた支出となっていくこともあります(よくあるカード破産はリボルビング払いによる、このパターンですね)
お金の収支が見えないのに使っていれば使い過ぎになるのは当然と言えます。

家庭で使うエネルギーにも同じことが言えます。月にこれくらい払っているから・・・といった漠然とした費用を払ってきたのが今までですが、これからはエネルギーの収支をきちんと把握して、得られるもの、消費するもの、余剰として売るものをきちんと目に見えるようにしなければ、省エネ化になりにくいということです。

・電力自由化と見える化

電力自由化が始まると各家庭ではスマートメーターが必須となります。このスマートメーターは双方向通信機能を備えた電力消費量を測定するシステムで、 従来のアナログメーターとの大きな違いは、測定した電力消費量をリアルタイムで無線送信できることや、電力会社がリモートでサービスの接続・切断などができ、電力供給量の制御も可能ですが、その情報は主に電力会社が使用するものです。

これに対して各家庭が自分の使っている電気の状況を把握するための仕組みが「HEMS」となります。HEMSとはHouse Energy Manegment Systemの略語で、最低限のシステムでは電気の収支を見ることが出来るモノから、接続された家電製品の制御や電気の使い方が制御だけでなく、ガスや水道までの1次エネルギーすべてを管理できる高機能なものまで多数販売されています。

このHEMSの導入が「見える化」につながり、スマートハウス対応という形になります。「見得る化」の最大の目的は1次エネルギーの収支を把握し、最終的には1次エネルギーの使用量を「ゼロ」以下にして、エネルギーの収支を如何に「プラス」にしていくのが目的になります。

・どんなHEMSがいいのか?

HEMSはまだまだ発展途上のシステムです。さらにエネルギーを創造する太陽光をはじめとするシステムも日々進化しています。2016年は激動の年となりそうです。

まず太陽光に関しては、米国SolarCity(ソーラーシティ)が開発した、太陽電池モジュールのエネルギー変換効率が22%以上を実現する高効率ソーラーパネルが大きな波紋を与えています。「屋根型ソーラーパネルでは世界最高効率を実現している」という部分もさることながら、ソーラーシティの新型ソーラーパネルにおいて特筆すべきは、むしろコストの点。1Wあたり66円と、既存のソーラーパネルが発電を行うためのコストよりも格段に安いものとなっています。

次は蓄電システムです。電力の安い夜間に充電し、電力の高い時間帯に蓄えた電池をつかうというシステムも新たな時代を迎えようとしています。今迄の蓄電システムを昼間に使う場合、ダブル発電とみなされて買取価格が下がるなどの問題がありましたが、最新のHEMSシステムではこの問題をクリアし、夜間に貯めた電力を指定した回路で使用することにより発電した電力だけを販売できるシステムが発表されています。このシステムの場合はダブル発電とならない為、発電した電気を最大100%買い取ってもらうことが出来ます。

テスラの家庭用蓄電池 Powerwallが業界を引っ張っていくことになるでしょう。
Powerwallは、テスラが電気自動車で培ったバッテリー技術やノウハウを生かして投入する家庭用の蓄電池。従来の家庭用蓄電池の半値以下という価格や、室内の壁に設置できる薄型筐体、複数を組み合わせることで容量を追加したり、電力供給時の出力を上げられることが特徴です。
予約の段階で3万8000台の注文を超え、2016年半ばまで入手困難になるとのことですが、現在販売されているものと比較して、10kwhモデルが3500ドル(約42万円)。7kwhモデルが3000ドル(約36万円)。現
在の市場価格の半値以下のPowerwallの登場で大きく変わる可能性がでてきました。

この様な状況を前提に考えるならば、今求められるHEMSシステムは、

接続する機器のメーカーを問わない
蓄電池を使った際に「ダブル発電」とならない
1次エネルギーをすべて把握できる
後付けで太陽光や蓄電システムに対応できる

といったものが求められます。
(株)SHIN-EIでは各種メーカーのHEMSを始め、上記の美味しいどこ取りしたHEMSである「スマサポ」も取り扱っています。「スマサポ」は低価格で取り付けることが出来て、スマートハウス対応住宅化が出来る上に、上記の条件をクリアできる画期的な商品です。

具体的な詳しいご説明は弊社営業担当にお問い合わせくだされば、メーカー同行の上ご説明に上がります。また、社内での勉強会等もお気軽にご用命ください(勉強会は質疑応答を含め1時間程度)


■平成27年10月度の熊本主要銀行の金利(10/7)
詳しくは各行にお尋ねください

■住生活基本計画の見直し議論

国土交通省は2016年3月に予定する住生活基本計画(全国計画)の見直しに向けた社会資本整備審議会住宅宅地分科会(分科会長=浅見泰司東大大学院教授)を開催しました。

今回の議論の中で同省が空き家の現状について細かく分析した報告内容によると、820万戸の空き家のうち、賃貸用・売却用・二次的住宅を除く「その他空き家」320万戸について、耐震性を有し、構造・躯体に腐朽・破損がなく簡易な手入れだけで活用可能、かつ駅から1キロメートル以内に立地する利活用が有望な空き家は全国でわずかに48万戸と推定したと発表。この結果から空き家対策に関しては除却に重点が置かれる可能性も浮上してみました。

また、これに関連して、一般社団法人住宅生産団体連合会は『「豊かな住生活と持続可能な社会の実現」に向けた提言』を公表しました。この提言は2016年度に見直す予定の住生活基本計画に対してのもので、6つの提言で構成されています。特に取得時や保有時に課税される「住宅税制の抜本的な見直し、金融・財政措置の充実・強化が必要」とし、住宅ストックの改修による質向上とともに不良な住宅を除却して良質な住宅建設を進めていくのが重要との認識を示しています。

提言内容は、

(1)ストック型社会の実現にむけ、不良住宅の除却、優良ストックへの建て替え・改修を
  着実に推進すべき

(2)長期優良住宅ストックの拡充に向け、適切な政策目標の設定、
  大胆な誘導施策の展開、かつ活用状況を踏まえた認定基準の見直しを行うべき

(3)持続可能な社会の実現に向け、住宅の省エネ化(断熱化)やZEHに対する
  大胆な誘導施策の展開を行うべき

(4)リフォーム市場・既存住宅流通マーケットを拡大・活性化すべき

(5)豊かな住生活の実現にむけ、税制・金融・財政措置を充実強化すべき

(6)安心して暮らせる持続可能な街づくり、コミュニティづくり、誇りを持てる
  美しい街づくりを官民一体となって推進すべき

となっています。2020年に向けたZEHの浸透や不良住宅の除却、優良ストックへの建て替え・改修はこの内容からも取り入れられることが確実視されています。

■(株)SHIN-EIは12月14日より新事務所にて業務を行います。

時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、この度左記に新事務所を開設し移転することになり12月14日をもって新事務所での業務を行いますことをご案内申し上げます。
これを機に、社員一同気持ちを新たにし、皆様の信頼にお応えできるよう倍旧の努をしてまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。

〒861-8011              
熊本県熊本市東区鹿帰瀬町360-27
TEL:096-368-1700
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